唐川3連勝!ボビーにバースデー白星

[ 2008年5月13日 18:47 ]

歓喜のファンに手を振って応える3連勝の唐川

 【ロ8―2日】ロッテの新人唐川が初登板から3連勝。四球なしと制球が良く、8回を4安打9奪三振で2失点だった。打線は2回に早川の1号ソロで先制し、4回は福浦やオーティズの適時打などで5点を奪った。日本ハムは勝率5割に逆戻り。

 ≪松坂もダルもできなかった≫指揮官は抑えた結果より打たれた過程に、この18歳が秘める底知れぬ可能性を感じ取っていた。
 7点リードの7回2死、前の打席でプロで初めての一発を浴びた稲葉への初球だった。捕手の金沢の要求は直球。これに唐川は首を振り、チェンジアップを選ぶ。つい先ほどスタンドに運ばれたのと同じ球種だった。
 「(稲葉は)新人だと打たれた球は悪いイメージを持っていて、さすがに初球には持ってこないだろうと考えていると思った」。裏をかくことを思いつくクレバーさに加え、プロで覚えた新球種をリーグ屈指の強打者に試す不敵さはもはやルーキーではなかった。
 高めに浮いたところを二塁打とされ「まだ置きにいっている。失投。すごい打者に打たれて逆に光栄かな」と苦笑いの右腕に、同監督は「いかに自分の持ち球に自信を持っているかということが表れたシーンだった」と半ば驚いていた。
 このレベルの投手が受け手を選ぶはずがない。1軍で初めて組んだプロ3試合目の出場の金沢とのコンビで8回2失点。高校出新人では松坂(レッドソックス)ダルビッシュ(日本ハム)もできなかった初登板からの3戦3連勝。誕生日に白星を贈られた指揮官は「どの勝利も格別だが、さらによいものを付け加えてくれた」と上機嫌だった。

 ≪完ぺきに食われたハム≫日本ハムはロッテの新人唐川に手玉に取られた。4回まで完ぺきに抑えられるなど4安打2得点。5回の攻撃前に円陣を組み、稲葉の一発が飛び出したが、効果的な攻撃は続かなかった。
 平野打撃コーチは「タイミングが取りづらいし、制球も良い」と脱帽。梨田監督は「こっちが打てないのか、向こうがいいのか、分からないが、走者をためることもできなかった」と貧打を嘆いた。

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2008年5月13日のニュース