新井 昨年は言えなかった「優勝狙います」

[ 2008年5月4日 06:00 ]

1回表、阪神1死一塁、新井は左中間に3号2ランを放つ

 【阪神9―1中日】阪神・新井のバットが落合竜を粉砕した。初回1死一塁、左腕・小笠原の内角速球に腕を畳みながら左翼席へ運ぶ技ありの2ランで、猛攻の口火を切った。「うまく回転できた。入るとは思わなかったから走るのに一生懸命で、打球の行方は見てません」。3回無死一塁では右前打で今岡の中犠飛をアシスト。6点リードの9回2死満塁にも二塁内野安打で1打点を加えた。今季3度目の猛打賞。自ら打点を挙げた試合は開幕から無傷の13連勝となった。

 「昨年まではなかなか“優勝を狙います”とは言えなかった」。広島に在籍していた9年間。誰よりチームの勝利を願いながら敗戦に慣れてしまった自分もいた。しかし、今は違う。序盤とはいえ、中日との首位決戦。そんな環境にやりがいを感じる日々だ。
 リーグ最速の20勝に到達した岡田監督の表情もすがすがしかった。「本当にナイスゲーム」。1日のヤクルト戦は1安打で完敗したが、この日の16安打9得点はともに今季最多。中日の先発を読み切れず偵察メンバーで5番に入れた投手の杉山に代わって出場した今岡を含む“先発”全員が安打を放つ快勝だ。
 「きょうはいい日になったので、あすも頑張ります」。新井は快勝の余韻に浸ることなく、無欲で首位決戦第2Rに臨む。

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2008年5月4日のニュース