ヒーロー復活!8年目山本プロ初完封

[ 2008年4月24日 06:00 ]

<日・オ>ウイニングボールを手に笑顔の完封勝利の山本

 【オリックス5-0日本ハム】最後の打者を遊ゴロに打ち取ると、山本はグラブを叩いて控えめに笑みを浮かべた。思わぬ快投と言っていい。故障者が続出したことで中継ぎから先発に回った8年目の29歳左腕が、5安打無四球でプロ初完封。チームでも今季初の完封勝利を飾った。「先制点を取ってもらったので、どんどんいけた」と初回に2点もらい勢いに乗った。変化球で緩急をつけ、凡打の山を築いた。三塁も踏ませず、3年ぶりの先発勝利を手に入れた。

 「学生時代を思い出しながら最終回のマウンドに登りました。久しぶりだなあと思いながらね」

 石川・星稜では2年生エースとして臨んだ95年夏の甲子園で準優勝。慶大でもリーグ通算21勝を挙げ、00年ドラフト1位で近鉄に入団。その時の指揮官が梨田監督だった。1年目から1軍に抜てきされ、2年目には中継ぎ中心で56試合に登板し、4勝を挙げた。その後は伸び悩んでいたが、恩師を敵に回し、恩返しの快投を演じた。

 これまで課題にしていた制球も、今季は8試合目で四球なし。安定した制球力が好投につながった。「これに浸らず、ステップにしていきたい」と山本。かつての甲子園、神宮のヒーローはさらなる飛躍を目指した。

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2008年4月24日のニュース