因縁・パウエルの死球に山崎武キレた

[ 2008年4月23日 06:00 ]

<楽天・ソフトバンク>3回2死、楽天・山崎武がソフトバンク・パウエルから死球を受け激高するが、パウエル(右)も受けて立つ構え

 【楽天4―3ソフトバンク】楽天・山崎武は怒りで体の震えが止まらなかった。2―0で迎えた3回2死の第2打席。パウエルが投じた初球は内角を鋭くえぐる速球。「わざと当てにくると分かっていた」と打席では通常より10~15センチ下がって構えていたが、それでもボールは腹部をかすめ捕手のミットに収まった。

 「これで3回目。過去2回は右手(指)を骨折してるんだよ。やられたら仕事できなくなるし、オレにも家族がいるんだよ。オレも40歳になるけど売られたケンカは買いますよ」。05、06年と2年連続でパウエルから死球を受け負傷した。仏の顔も…の3度目は中日時代の先輩であるソフトバンク・大石コーチが仲裁に入り乱闘には至らなかったが、一時は本塁上に両軍が入り乱れ一触即発の状態になった。
 こらえた怒りは本塁を踏みつけることで晴らした。2回は先頭打者で中前打で出塁し、無死満塁から鉄平の右前打で先制のホームイン。さらに死球を受けた3回も続く礒部の中前打で一塁から三塁へ激走し、山下の適時打で生還。7回も1死から四球で出塁し、得点を記録した。
 「何であんなので怒るのか、不思議だったが、あとで話を聞いて納得したよ」と野村監督。危険球騒ぎで一丸となったチームは、屈辱的な開幕3連敗を喫したソフトバンクに本拠地で快勝。借金を1に減らし、5割復帰が見えてきた。

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2008年4月23日のニュース