“呪いのユニホーム”新球場床下から発見

[ 2008年4月15日 06:00 ]

床下から発見されたオルティスの背番号入りユニホーム

 伝統の一戦に新たな“因縁”を持ち込んだ噂は本当だった。ヤンキースは12日、建設中の新ヤンキースタジアムに「埋め込んだ」と言われたレッドソックスのユニホームを見つけた。作業員が球場内のレストラン予定地を5時間ドリルで掘ったところ、コンクリートの床下約60センチにレ軍オルティスの背番号入りユニホームを発見。当初は無視を決めていたレビン球団社長はこの日「物を床下に埋める行為自体、良くないことだから放っておこうと思ったが、悪事をはたらいた人間を称えることになると考え、捜し出した」と説明した。

 この事件は11日の地元紙ニューヨーク・ポストが、レ軍のTシャツがビジタークラブハウス予定地に埋められたという目撃情報があると報道したことが発端。「レ軍を呪(のろ)うためにやったのでは」との仮説も持ち上がったが、真相はレ軍ファンで工事の作業員として働いていた46歳のジノ・カスティノーリ氏が昨夏、ヤ軍に呪いをかけるため埋め込んだ。発見されたユニホームはボストンのチャリティー寄金にヤ軍のTシャツとともに寄贈予定だ。
 球団は今後、埋め込んだ同氏を訴える構えも見せているが、両軍ナインは楽観的だ。レ軍オルティスは「そこにいる魔女と話をしなくては。もっと詳しい場所を教えてくれ」と喜べばヤ軍ジアンビも「球場完成まで黙っていれば掘り出されなかったのに」と笑った。1918年に世界一に輝いたレ軍が、翌年オフに移籍金を目的にベーブ・ルースをヤ軍にトレードし04年まで優勝できなかったのは「バンビーノ(ルース)の呪い」として語り継がれている。果たして今回の事件は新たな“呪い”となるか注目される。

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2008年4月15日のニュース