斎藤まさか…9回に被弾 黒田の勝ち消える

[ 2008年4月15日 11:39 ]

パイレーツ戦に先発したドジャースの黒田

 米大リーグ、ドジャースは14日、ロサンゼルスでパイレーツ戦と対戦。1点リードの9回に登板した斎藤隆投手がマクロースに逆転3ランを浴びて4-6で敗れた。先発した黒田博樹投手は6回3失点で勝利投手の権利を手にしていたが、2勝目はならなかった。

 今季3試合目の先発となった黒田は、本拠地ドジャースタジアムでの初登板。1回は三者凡退に取ったものの、2回2死一塁からバティスタに左越えの先制2ランを許した。
 黒田はその後、走者を出しながらも得点を許さず、1-2で迎えた5回1死三塁の第2打席。左翼線へ二塁打を放ち、ド軍は2-2の同点に追いついた。
 しかし6回、ネイディに中越えの適時二塁打を打たれ、再び2-3とリードを許した。ド軍はその裏、ジョーンズの適時打などで2点を挙げ逆転。黒田の打席に代打を出したことで、黒田は6回を7安打3失点の内容で降板。2勝目の権利を手にした。
 4-3の9回は抑えの斎藤が登板。単打2本を打たれたあと、マクロースに痛恨の右越え3ランを浴びた。

 ≪同じ投手、気持ち分かる≫2勝目が目前で消えたドジャースの黒田。「打たれることはある。同じ投手なので分かっている」と、9回に逆転3ランを浴びた斎藤を思いやった。自身は6回3失点。勝利投手の権利を得たのは援護を受けたからこそと、十分理解している。
 「調子が悪い中、粘り強く投げられたと思う」と言うように、苦しい内容だった。変化球が決まらず、コーナーを狙った速球は甘く入った。2回に7番打者にスライダーを左中間へ先制2ランされた。同点の6回1死一塁では5番打者に勝ち越し二塁打された。低めを狙い、何とか勝機をつないでいた。
 苦手のバットで勝利への執念を見せた。1―2の5回1死三塁から、三塁線を破る同点二塁打。カーブに食らいつき「当てれば何かが起こると必死だった」。メジャー初安打、初打点だった。
 本拠地への思いがあった。昨年死去した父、一博さんは元南海の選手。引退後、少年野球の監督としてチームを世界大会に導き、ドジャースタジアムで戦った。少年時代にあこがれた球場での初先発だった。
 勝ち星はつかなかったが、必死に粘った。試合後、斎藤に「切り替えてください」と声を掛けたという黒田の表情は穏やかだった。
 ▼斎藤の話 何も言い訳するようなことはない。日本の方は楽しみにしていたと思うし(黒田の白星が消えたことは)残念。いい形でつないでもらったので、本当に残念という以外にない。あしたに引きずらないように反省するところは反省したい。

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2008年4月15日のニュース