西武 どんどん振れ!16三振でも勝ち

[ 2008年4月12日 06:00 ]

<ソフトバンク・西武>4回の逆転に喜ぶ渡辺監督(中)

 【西武8―3ソフトバンク】9回を除く毎回で、しかも先発全員の16三振…普通のチームなら完敗ムード。それでも乗ってるナベQ西武は勝ってしまう。やられたらやり返す打線が昨季から1勝5敗と苦手にしている杉内に2夜連続の2ケタ10安打を浴びせ8得点。見事な逆転勝利で首位をガッチリキープした。

 「16三振もしたの?まあどんどん振りにいった結果だから。気にはしていないよ」。渡辺監督が苦笑いするのも無理はない。16三振は前身の西鉄時代の58年5月31日東映戦(駒沢)に並ぶ球団ワーストタイで、その試合は0―3で敗戦。今回の圧勝劇には首をひねるしかなかった。
 試合前、大久保打撃コーチは杉内対策として片岡らに「小さくなるな。大きく振っていけ。しっかり高めを振っていけ」とアドバイスしていた。低めに決まる直球やスライダーには空を切ったが、4回には指示通り甘く入った高めの球を痛打。3連続適時打で4得点と試合をひっくり返した。
 3安打2三振の片岡は「振っていかないと後手後手に回ると思ったので」と胸を張った。16三振中、空振りは11。積極的なスイングで相手投手陣に重圧を与え続けた証拠だ。大久保打撃コーチも「みんな潜在能力が高い。打席を重ねれば3割を打てる打者ばかり」と19試合でリーグ最多89得点の打線をあらためて絶賛した。空振りを恐れぬフルスイング。カブレラ、和田が抜けても得点力が落ちない秘密がそこにある。

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2008年4月12日のニュース