田中が3安打10奪三振で完封

[ 2008年4月12日 16:55 ]

完封で2勝目を挙げスタンドの声援に応える楽天・田中

 【楽3―0オ】楽天の田中は切れのある変化球を低めに集めて3安打10奪三振。今季初、プロ2度目の完封で2勝目を挙げた。打線は2回に鉄平の二塁打などで2点を先制し、3回にも暴投で加点した。オリックスは近藤が序盤につかまり3連敗。

 ≪ノーヒットノーランかと…≫いつものような、気迫を前面に出した荒々しさはなかった。力を抜いて、丁寧に――。力んで自滅した前回登板の反省を生かし、楽天の田中が散発の3安打、10奪三振で今季初完封。2勝目を挙げた。
 1回に自らの失策と四球で2死一、二塁のピンチを招いたが、後藤を遊ゴロで無失点。立ち上がりを切り抜けたことでリズムに乗った。2回は3者連続三振。6回2死まで安打を許さなかった。
 制球を乱し今季初黒星を喫した5日の西武戦から中6日。「体がぶれないように、ミットを見続ける意識で」と、力みを抜くことを課題に挙げてマウンドへ上がった。左打者が並んだオリックス打線を相手に、内角に食い込む球、外角に逃げる球を巧みに投げ分けた。
 野村監督をして「きょうは楽に見ていた。ノーヒットノーランをやるんじゃないかという楽しみで見ていた」と言わしめる安定感だった。
 「すごく良くはなかったけれど、要所を抑えられた。スライダーの制球が戻り、カウントを稼げた」と振り返った田中。19歳が見せた“大人の投球”だった。

 ≪指揮官怒りの単独最下位≫オリックスはわずか3安打に抑えられ、3連敗で借金も今季最多の4となり単独の最下位に転落した。0―3の6回2死からカブレラの四球とローズのチーム初安打で一、三塁と反撃のチャンスをつくったが、後藤はあっさりと一ゴロに倒れた。
 コリンズ監督は田中を最後まで攻略できなかったのが気に入らない様子。「ローズはちゃんと対策を立てていたみたいだが、ほかの選手はもう少し考えないといけなかった」と苦言を呈した。

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2008年4月12日のニュース