川上 粘投9回2失点に同点アーチ

[ 2008年3月29日 06:00 ]

<中日・広島>3回、左越えに同点ソロを放った川上

 【中日2―2広島】4時間10分。90年以来18年ぶり3度目の開幕戦ドローに、うっすら苦笑いを浮かべながら落合監督は激戦を振り返った。

 「これが開幕戦なんだろうな。きょうの試合に驚きはない。こういう試合になるのかなと。いくら調整してきてもきょうの一戦だけは特別なものがあるだろうし」
 そんな特別な試合を演出したのがエース川上だった。4年連続6度目の開幕マウンドは3回に先制点を献上する不安定な立ち上がり。しかし、直後の打席で大竹のスライダーを左中間へ今季チーム第1号同点弾。「狙っていたわけじゃないけど、甘い球が来たので体が反応した」と振り返るが、投手の開幕試合アーチは04年ベバリン(ヤクルト)以来5人目(7度目)。球団では2リーグ制以降初となる快挙だ。
 その後は見違えるような投球で立ち直ったが、9回に勝ち越しを許した。味方打線が土壇場で同点に追いつき、お役ご免。終わってみれば延長12回引き分け。9回9安打2失点の内容に「状態が良くない割には試合はつくれた」と言いながら「先制点を与えたのが悪かった」。チームに白星をもたらすことができずにエースは反省しきりだ。
 目指すは連続日本一。控え捕手の小田を除くベンチ入り野手全員を使い切った。勝てはしなかったが、負けなかった。「これから、きょうの1試合が生きるじゃねえか」。落合監督は手応えを感じている。

続きを表示

2008年3月29日のニュース