開幕白星は岡島!制球力見せた

[ 2008年3月26日 06:00 ]

<アスレチックス・レッドソックス1>9回から5番手で登板した岡島

 【レッドソックス6―5アスレチックス】レッドソックスの08年初白星を手にしたのは、岡島秀樹投手(32)だった。同点に追いついた直後の9回から5番手で登板し、1回を無安打無失点。10回のマニー・ラミレス外野手(34)の決勝打を呼び込んだ。昨季、チームの世界一に大きく貢献したセットアッパーは今季も健在だ。

 松坂をしのぐかのような大歓声、まばゆいばかりのフラッシュ。巨人、日本ハム時代に計176試合も登板した東京ドーム。しかし岡島の目には、まるで違ったものに映っていた。

 両手を合わせ、頭を下げながら上がったお立ち台。超満員のファンの声援に応える左腕の声は、うれしさで弾んでいた。

 「同点だったし、1点もやれない気持ちだった。そうしたらあんな大歓声で…。うれしかった。ホントにファンの皆さんのおかげです。ありがとうございました」

 大音響のテーマ曲「OKAJIMA OKI DOKI」に乗ってマウンドに上がったのは同点で迎えた9回だ。まず8番・スズキを内角直球で空振り三振。続く代打のM・スウィーニーには四球も、世界一軍団の一員として培った安定感は抜群だった。バックを中飛。最後はエリスを投ゴロに仕留めた。延長10回に味方が2点を勝ち越し。野茂に続いて日本人2人目となる開幕戦勝利が転がり込んできた。もちろん今季のメジャー全体でもっとも早い白星だ。

 「結束を固めたかったんですよ」。日本での開幕戦。岡島は“ホスト役”としても心を砕いた。守護神パペルボンと企画して、22日に中継ぎ投手陣ら14人を都内焼き肉店に招待。決起集会で機運を高めた。今や世界一の投手陣を支える貴重なワンピース。この日は封印したが、今季は遅いチェンジアップの新球「ドキドキボール」も習得した。本来はスライダーを覚えようとしたが、独特なフォームのために時間がかかると判断。横の変化ではなく、直球、2種類のチェンジアップとスピードに3段階の変化をつけた。メジャー2年目。岡島は進化をやめない。

 「同点なら続投。そしたらあしたは投げられませんから。あしたも僕とパペルボンがしっかり投げて勝ちたい」。巨人時代は決して目立つ存在ではなかった。そんな岡島がかつての庭で、松坂から主役の座を奪った。

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2008年3月26日のニュース