中田“プロ初安打”はすり足アーチ

＜日本ハム・ロッテ＞４回無死、中田は中越えソロを放つ

　日本ハムの高校生ドラフト１巡目・中田翔内野手（１８＝大阪桐蔭）が２３日、イースタン・リーグのロッテ戦（鎌ケ谷）に５番・三塁で出場し、４回１死から中越えに１号ソロを放った。公式戦６打席目。記念すべき“プロ初安打”はやっぱりアーチだった。呉偲佑（ウー・スヨ）のスライダーに詰まったが、怪物パワーは最後のひと伸びが違う。「打った瞬間に入ったと思った。最後まで右手で押し込むことができました」。低い弾道の打球はフェンスを越えると芝生で弾んだ。

　この日から左足を大きく上げた「一本足」から目線のブレを解消する「すり足」で打席に立った。高校通算８７発をマークしたが、実は６０本以上がすり足から生まれた。「２０００安打、５００本塁打した右打者で“一本足”はいない」と水上２軍監督。山本、衣笠（ともに広島）野村（南海）落合（巨人）そして清原（オリックス）。試合前練習で高２以来の打撃フォームを解禁した中田は実戦で即結果を残した。
　それでもたった１発で納得はできない。８回１死満塁で遊ゴロ併殺に倒れるなど４打数１安打１打点。三塁守備では初失策も記録した。報告を受けた梨田監督は「早期の１軍昇格はない」と断言。じっくり育成する方針にブレはない。中田も承知している。「今自分にできることをやって、早く上がれることだけを考えていきたい」。目標は１軍でのスタメン。会心の手応えもプロの第一歩を踏み出したにすぎない。