石井一パ1勝!ナベQ監督に初勝利贈る

[ 2008年3月23日 06:00 ]

<西・オ>監督初勝利のウイニングボールを手にする渡辺監督(左)と勝利投手となった石井一

 【西武6-0オリックス】ヤクルトからFAで移籍した西武・石井一久投手(34)が移籍初登板となったオリックス戦(西武ドーム)で7回を4安打無失点の快投。渡辺久信監督(42)に記念すべき初白星をプレゼントするとともに、自身もパ・リーグ初勝利を飾った。日本投手でセ、パ、大リーグで勝利を挙げたのは史上7人目の快挙。日本通算100勝にも王手をかけた。

 石井一らしい名刺代わりのあいさつだった。日米4球団目となる西武で初勝利を挙げた試合後のお立ち台。ベテラン左腕は右翼席に陣取るファンを“カズワールド”に引き込んだ。

 「まさか今年所沢にいるとは思っていなかったので頑張りました。こんな野球日和の日にドームだったので申し訳ないですが、一つ屋根の下で勝利を皆さんと分かち合えました」。ドッと沸くスタンド。レオファンの心を一瞬でわしづかみにした。

 日米を知り尽くした百戦錬磨の投球だった。序盤からカットボールとスライダーを低めに集め凡打の山を築くと、ラロッカ、ローズ、カブレラのクリーンアップにはアドレナリン全開。4回1死一塁、カブレラをこの日最速の142キロ直球で、6回2死一塁では一転して124キロスライダーで空振り三振。オリックスが誇る「ビッグ・ボーイズ」をローズの右前打1本に抑え7回4安打無失点でお役御免となった。91球、完封ペースでの降板も「アンダーシャツが足りなくなったので」とサラリ。「細川が僕の持っている球をうまく引き出してくれた」と女房役を称えた。

 日本通算99勝目は渡辺監督の記念すべき初勝利となった。指揮官とはヤクルトで98年に共にプレー。昨オフ、FA宣言した際も真っ先に獲得に乗り出してくれた。移籍が決まり一緒に食事をした際には「監督に初勝利をプレゼントして、何とか恩返しをしたい」と誓った。有言実行の活躍にも「僕のパ1勝と監督の初勝利は比べるに値しない」と謙そんした左腕を渡辺監督は「カズは初勝利をプレゼントしてくれると言っていた。カブレラの時は特別力が入っていたね」と称えた。細川から完封リレーで勝ち取った記念球を手渡され「宝物にします」と感慨深げに話した。

 まさに視界良好だ。南郷キャンプ中に日南市内の眼科でコンタクトレンズを作り直した。メジャー時代から登板日だけワンデータイプを使用。0・9から0・7前後まで視力が落ちていたため「万が一サインの見間違いがないように」と度数を調整し、ドライアイ対策として高含水タイプに作り替えた。「見やすかったですよ」と、この日の好投にもつながった。

 史上7人目となる大リーグとセ、パ両リーグでの勝利。FAでセからパ・リーグに移籍した投手の勝利も初めてだ。だが、これも通過点。「僕は決断するときに間違えたことがない。いいチームに入ることができた」と言い切って愛息と共にハイヤーに乗り込んだ石井一。ウイニングボールの代わりに「東急ハンズ」で買った長枕を抱いて帰路についた。

続きを表示

「第91回(2019年)選抜高等学校野球大会」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2008年3月23日のニュース