7球で消えた…ノムさん悲願の開幕勝利

[ 2008年3月21日 06:00 ]

<ソ・楽>厳しい表情を浮かべながら、球場を後にする野村監督

 【楽天3―4ソフトバンク】ベンチ裏のパイプイスに座った野村監督は、あきれて笑った。9回まで2点リードし、勝利まであとアウト3つが、わずか7球でパー。まさかの逆転サヨナラ黒星開幕に、怒りもわかなかった。

 「まさに悪夢を見るようだってのはこのことだ。お見事!フッ、フッ、フッ。本当にあっという間。7球か。開幕早々、嫌な負け方だな」
 岩隈が7回1失点と好投。打線も通算11勝を献上している杉内から3点を奪う最高の展開だった。だが、9回に抑えのドミンゴが多村、松中に連打を許し、最後は柴原の逆転サヨナラ3ラン。言葉を発せず球場を後にした右腕に指揮官は「左バッターは抑えられない。松中となんて格違い。ムリだ」と1試合で“守護神失格”のらく印を押した。もっともドミンゴは、昨年16セーブを挙げた小山の不調による急造守護神。米田球団代表は「ストッパー獲得は急務」と新外国人探しに取りかかる意向も示した。
 これで野村監督は巨人・川上監督の6年連続開幕黒星を上回る歴代ワーストの7連敗。「マー君にすべてを振り払ってもらいましょ」と22日先発の田中に“神の子”頼みするしかなかった。

 ≪岩隈に白星あげたかった…≫2年連続開幕投手を務めた岩隈は7回4安打1失点と好投。最速は150キロ。安定感ある投球にも「自分の内容は良かったと思うけど、負けてしまったから」とうなだれた。昨年10月に遊離軟骨除去手術を受けた右ひじに6回、軽い張りが出たが7回も続投するなどエースの自覚も十分。野村監督も「岩隈に白星をつけたかった」と気遣った。

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2008年3月21日のニュース