“騒動”ぶっ飛ばし 松坂軍団が来た

[ 2008年3月21日 06:00 ]

羽田空港に到着した松坂

 アスレチックスとの日本開幕シリーズ(25、26日=東京ドーム)に臨むレッドソックスの選手一行が21日未明、羽田空港着のチャーター機で来日した。開幕投手を務める松坂大輔投手(27)と岡島秀樹投手(32)にとっては世界一軍団の称号を引っ提げての凱旋。来日直前にチームのボイコット騒動もぼっ発したが、クリア。松坂自身はツインズ傘下3Aのマイナー戦で6回3安打1失点。開幕白星へ自信を深めての帰国となった。

【開幕戦Tシャツ
世界限定118個松坂サインボール
世界限定50枚松坂ユニホーム
松坂ジャージ
Rソックス選手仕様ジャケット
テッド・ウイリアムズ フィギュア


 午前0時15分。羽田空港に松坂を乗せたチャーター機が到着した。それから30分以上たって世界一軍団が登場。深夜にもかかわらず到着ゲートは華やかな雰囲気に包まれた。警備員約20人が目を光らせる中、日米報道陣約50人が詰めかけ、オルティス、ラミレス、そして松坂に無数のフラッシュが注がれた。Tシャツに黒いジャケット姿の松坂は報道陣に第2子誕生を祝福されると「ありがとうございます」と笑顔をふりまいた。

 米国時間19日午後6時45分(日本時間午前7時45分)にフロリダを出発してから16時間30分。ゴタゴタの末の来日だった。キャンプ地フォートマイヤーズでのオープン戦最終戦となる19日のブルージェイズ戦前に起こったボイコット騒動。日本開幕シリーズで大リーグ機構から選手に支払われる特別手当4万ドル(約396万円)が監督、コーチやスタッフには支払われないことが発覚し、チームが激怒。ナインは試合前に緊急ミーティングを開催、無記名投票を行い、状況が変わらない限り日本行き拒否を機構側と選手会に伝えた。

 最終的には機構側と球団が2万ドルずつ負担することで事態は収束したが、ブ軍戦の試合開始が遅れたこともあり、松坂のオープン戦最終登板はマイナーが相手となった。それでも本人は「やらないなら別にやらないでいいし、マイナーでやるならマイナーで投げるだけ。これがアメリカ。気にならなかった」。初回にソロを被弾も、最速146キロの直球にカットボール、チェンジアップを織り交ぜて打者を翻ろう。当初5回の予定を1イニング延長して、3球三振4つを含む8奪三振と圧巻の投球をみせた。「まんべんなく球種も投げられたし、自分のテーマをしっかり決めて投げられて良かった」と笑った。

 フランコナ監督は「今回もめはしたが、最後はチームが1つになったと思う」と語った。来日した今、ナインの思いは切り替わっている。勝つだけだ。「短い時間の中で、自分のやりたいことは全部できた。昨年より状態はいい」。背番号18は確かな自信を抱いて日本に戻ってきた。

 ≪岡島はお疲れ気味≫【レッドソックス3―4ブルージェイズ】レッドソックス・松坂とは対照的に岡島は長旅に疲れ切った表情。うつむき加減で無言のままバスへと乗り込んだ。来日直前の最終登板、ブルージェイズ戦では3―0とリードした8回から6番手で登板。しかし右前適時打を浴びるなど、2/3回を2安打2四球で4失点し敗戦投手に。それでもこの試合までは7試合に登板し、自責0(失点は1)を誇っていただけに首脳陣の信頼は揺らいでいない。

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2008年3月21日のニュース