慶応 エース只野で歴史作る!

[ 2008年3月15日 06:00 ]

関東勢集合写真 (前列左から)慶應・山崎主将、横浜小川・主将、安房・岩澤主将、関東一・広瀬主将、(後列左から)水戸商・浅野主将、宇都宮南・須藤主将、聖望学園・関口主将、千葉経大付・内藤主将

 リニューアルされた甲子園で初開催となる第80回記念選抜高校野球大会(22日から13日間)の組み合わせ抽選会が14日、大阪市の毎日新聞大阪本社内で開かれ、出場36校の対戦相手が決まった。3年ぶり7度目の出場となる慶応(神奈川)は第5日第2試合で21世紀枠の華陵(山口)と対戦。また第一神港商(現市神港)、PL学園に続く史上3校目の連覇を目指す常葉学園菊川(静岡)は明豊(大分)と顔を合わせる。

【組み合わせ
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 一報は早々にグラウンドに届いた。それでも只野の表情は変わらなかった。初戦は第5日第2試合で初出場の華陵(山口)と対戦。「相手はどこでも同じ。でも21世紀枠で出場の勢いは警戒したい」。冷静な対応は背番号1のプライドだ。

 3年前、左腕・中林(慶大2年)1人で8強に進出した時と違い、4人の投手陣の中で勝ち取ったエースナンバー。仲間には2年生時に1を背負った力道山の孫・田村もいる。それでも上田監督は昨秋公式戦10試合で防御率1・17をマークし、関東大会準Vに導いた只野を今春のエースに指名した。

 今月9日の掛川西(静岡)との練習試合では3回を無失点。体重は昨秋と変わらず78キロながら、オフに筋力トレーニングの量を増やしたことにより、上体の切れが増した。「仲間にも体が締まったな、と言われます」と体調の良さが自信の源となっている。「甲子園でも冷静に投げるスタイルは変えない」。球速は130キロ台後半でも抜群の切れを誇るカーブ、スライダーで、凡打の山を築いていく。

 06年夏、早実は斎藤(早大)がフル回転して春夏日本一を成し遂げた。慶応は普通部当時の1916年夏に全国優勝したが、センバツは8強が最高。今春の記念大会、只野、田村らが新たな歴史を刻む番だ。

 ◆只野 尚彦(ただの・なおひこ)1990年(平2)5月28日、埼玉県生まれの17歳。小1で野球を始め投手。中3春には武蔵狭山ボーイズのエースとして全国大会4強。同年世界大会の全日本選抜に選ばれた。慶応では2年秋から背番号1。家族は両親と2人の兄、妹。1メートル80、78キロ。右投げ右打ち。

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2008年3月15日のニュース