巨人に「スカウト兼育成コーチ」誕生

[ 2008年2月29日 06:00 ]

ヤクルト時代の中本茂樹氏

 生え抜きのスター育成を目指す巨人がコーチを増員する方針を固めた。06年からアジア地域担当スカウトを務めている中本茂樹氏(50)が3月から育成担当も兼務する予定。玉木、川中の両コーチに続く3人目の育成担当コーチの誕生で、原内閣は総勢24人の大所帯となる。

 中本氏は現役時代はヤクルトでプレーし、通算21勝26敗33セーブ。台湾で投手コーチを務めた経験もあり、06年には同国からリン・イーハウをスカウトした。17歳右腕について球団関係者は「獲得で終わらず、能力を伸ばすことが大事」と話し「育成はチームのテーマ。巨人に入れば成長するということを証明したい」と育成担当増員の狙いを説明。同氏は3月からユニホームを着ながら台湾なども頻繁に往復することになる。
 ラミレス、クルーンら大型補強が目立つが、球団は若手生え抜き選手の育成も強化中。清武球団代表は2つ空いている枠(現在の支配下登録は68人)を育成選手の昇格用とする方針で、原監督も「数年後に若手がレギュラーを勝ち獲る時代が来る」と話している。「理想は王、長嶋がいたV9時代」と球団関係者。育成部門の強化で、近い将来の黄金期復活を目指す。

 ◆中本 茂樹(なかもと・しげき)1957年(昭32)6月11日、徳島県生まれの50歳。徳島商―同志社大―日本生命を経て82年のドラフト外でヤクルトに入団。92年に現役引退。93年台湾・統一の投手コーチに就任。04年には誠泰の投手コーチに就任し同年退団。06年に巨人アジア地域担当スカウトに就任。現役時代の通算成績は309試合で21勝26敗33セーブ、防御率3・94。

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2008年2月29日のニュース