指揮官 福留「3番抜てき」構想

[ 2008年2月24日 06:00 ]

守備練習でチームメートとぶつかりそうになるカブスの福留(右)

 カブスのルー・ピネラ監督(64)は22日(日本時間23日)、福留孝介外野手(30)を3番に抜てきする構想を明らかにした。これまで「2番か5番」と話していたが、ソリアーノ―セリオット―福留と並ぶ1~3番のスピード、福留―リー―ラミレスと続く3~5番のパワーを重視。オープン戦で適性を見ることになった。福留がカギを握る新打線は28日のオープン戦初戦のジャイアンツ戦(スコッツデール)で披露される。

 ピネラ監督は練習後の会見で「まだ2月22日。開幕までたっぷり時間がある時点での話」と断りながら、熟慮の末にたどりついた08年ラインアップ構想を披露した。
 「スピードという点を考えてソリアーノ、セリオット、フクドメ」

 入団決定以来「2番か5番」と言い続けてきた福留の3番抜てき。「これで中軸も厚くなる」。スピード部隊のしんがりを務める福留は同時に、それぞれ1つずつ打順が下がる4番リー、5番ラミレスと続くパワー軍団の起点となるわけだ。

 福留と8番に入る中堅手のレギュラー候補(ピー、ファルド)以外は右打者がずらりと並ぶカブス打線。ピネラ監督は「右が並べば相手の監督は右の強力なセットアッパーを出しておけば2イニング居眠りができる」と冗談めかしたが、右打者の中に福留を挟み込むには3番が最も自然だ。

 メジャーでは3番に“最強打者”を置く傾向が強いため、ルーキーの大抜てきはともすればチーム内の不協和音の原因にもなりかねないが、そこはベテラン監督。すでにリーにはペリー打撃コーチを通じて、ラミレスには自ら直接話をして了承を取り付けている。

 「コーチとも話した。スピード、出塁率、そしてパワーをもたらしてくれる」と期待する新打線。カギを握る福留は中日時代と同じ3番構想を冷静に受け止めた。

 「今まで数多くやっているという点では一番つかみやすいのはつかみやすいけど、監督が決めること。打順はどこでもいいですよ。試合に出て打席に立てれば」

 昨年は120通りのオーダーを組んだピネラ監督。その数を減らすには「3番福留」の固定が最低条件となる。

 ≪高津 投球に課題≫カブス・高津が2度目のフリー打撃に登板し、同じ招待選手の左打者3人を相手に35球を投げた。許したヒット性は5本で「ブルペンではゆったり投げられたけど、力を入れるとバランスとかタイミングが崩れてしまって…」と課題が残る投球を振り返った。「試合で全力で投げられるよう、あと数日頑張りたい」とオープン戦でのアピールへ向け意気込んだ。

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2008年2月24日のニュース