“虎の新井”初安打&激走でアピール

[ 2008年2月24日 06:00 ]

<神・オ>4回、新井はバットを折りながら左前打を放つ

 【阪神5-3オリックス】プロ野球は23日、オープン戦がスタート。2試合が行われ、本格的に球春が到来した。阪神は広島からFA移籍した新井貴浩内野手(31)がオリックス戦に「4番・一塁」でデビュー。第2打席で紅白戦を含め実戦初安打を放つと、三塁から内野ゴロの間に本塁を突く“激走”も披露した。3年ぶりのV奪回の使者として期待される男が“虎の新井”をしっかりアピールした。

【オープン戦結果


 虎党にとっては待ち望んでいた「H」ランプが点灯した。4回無死一、二塁で迎えた第2打席。カウント1―1からオリックス左腕・高木の外寄りのシュートをとらえた打球は三遊間を痛烈に破った。これが16日の日本ハムとの練習試合から通算8打席目、「阪神・新井」の初安打となった。

 「1本出てホッとした?あんまりないですよ。そんなものは感じていないです。開幕して1本出るまではね」。星野ジャパンの4番も務めた男にとっては単なる1安打にすぎないが、オープン戦初戦に詰めかけた超満員4051人の観衆からは大きな期待を込めた歓声がわき上がった。

 新戦力は打つだけじゃない。今岡の二塁打で三塁に到達した後、葛城の二遊間への打球で判断よくスタートを切り本塁へ突入。遊撃手・大引が素早く本塁へ送球したが、長い脚も最大限に生かしたスライディングで、貴重な追加点をもぎ取った。「あんな当たりで得点されたら投手も嫌やろ。(ウチは)シンでなかなか当たらんからな」。岡田監督は野球の基本とも言える全力疾走ができる大砲を称賛した。

 「シーズンに入れば結果がすべて。準備をしっかりしていきたい」と新井。目指すものは、ただ一つ。リーグ優勝から日本一。走攻守に加え、がむしゃらなガッツも示した新井が、さらに猛虎を引っ張っていく。

 ≪今岡が今季“初得点”≫今季“初得点”は今岡のバットから生まれた。4回無死満塁で、初球の外寄り直球を右中間に運ぶ2点適時二塁打。「いい緊張感を持ってできた。今年は打点、自分の記録をもう1回塗り替える目標でやっているからね」。ここ2年間は不振が続いたが、オフは長打力アップを目標に、加圧式トレーニングなど新たな試みに挑戦。岡田監督も「今岡が打つと打たんとでは、大量得点につながるかどうか違う」と最強5番打者の復活に手応えを感じていた。

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2008年2月24日のニュース