守れん中田をダルがバックアップ?

[ 2008年2月20日 06:00 ]

20日の韓国LGとの練習試合に先発するダルビッシュ

 日本ハム・ダルビッシュ有投手(21)が、20日に行われる韓国LGとの練習試合(名護)に先発する。08年の実戦初マウンドは高校生ドラフト1巡目の中田翔内野手(18=大阪桐蔭)との“初合体”としても注目される。守備に不安のある怪物ルーキーを助けるため、エースは愛情たっぷりのコメントでバックアップすることを約束した。

 これもダルビッシュ流のエールだ。日本ハムの“ビッグ2”が初めて同時に出場する韓国LG戦。報道陣から中田の守備について質問が飛ぶと「まだちょっと怖いですね」と苦笑いを浮かべた。それでも、すぐに「(失策しても)僕がカバーしますから」と言った。
 これまで豪快な打撃を披露する一方で、守備面では課題が山積みの中田。その不安を少しでもぬぐってあげたいとの思いから出た言葉だ。“失策してもオレが点を与えなければいい”とのエースの決意が込められていた。

 1月の本社イベントで中田に「ちょっと怖いッス」と言われたのは過去の話だ。今では「注目されているけどマイペースでやればいい」とアドバイスを送り、キャンプ中も時間を見つけては食事に誘うなど、いつも気にかけている。中田も経験を踏まえた話をしてくれるダルビッシュを「あんなオーラのある選手になりたい」と慕っている。

 中田は、20日の試合については「僕出るかどうか分かんないッスよ」と言葉を濁したが、スタメン出場は確実で、注目の守備位置は一塁が濃厚。全体練習終了後はエースの足を引っ張らないようにと、金子洋とともにファーストミットを持って約40分間の特守を敢行した。

 ダルビッシュの仕上がりも順調そのものだ。17日に115球の投げ込みを行ったこともあり、キャッチボールや守備練習など軽めの調整だけで切り上げたが「体調は大丈夫。結果を気にせず自分の感覚を確かめることを一番大事にしたい」と余裕の表情。2イニングの予定だが「持っている変化球は全部投げる」とオフの自主トレで野茂からアドバイスを受けたフォークも試投する予定だ。

 昨年の初実戦は2月18日の紅白戦で2回を完全に抑え、最速148キロもマークした。「韓国チームはこの時期(バットが)振れている。打たれてもいいと思う」としながらも「マウンドに上がると気持ちは高ぶるかも」とニヤリ。3月20日の開幕まで、ちょうど1カ月。ダルビッシュが投げて中田が打つ。08年の投打の主役が、いよいよそろい踏みする。

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2008年2月20日のニュース