米下院公聴会 約5時間対立に終始

[ 2008年2月14日 09:06 ]

 「わたしは真実を述べた」「マクナミー氏の主張は間違っている」。大リーグを揺るがした薬物使用問題に関する13日の米下院政府改革委員会の公聴会。ロジャー・クレメンス投手(45)と同投手の薬物使用を告発した元トレーニングコーチ、ブライアン・マクナミー氏の証言は真っ向から対立、公聴会は約5時間に及んだが、疑惑解明は不発に終わった。

 全米にテレビで生中継された公聴会。対決の口火を切ったのはクレメンス投手だった。「わたしの精神を破壊しようとしている人間がいる。ステロイドなどを使ったことは一度もない」
 サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を7回受賞した名投手。幼少時に父親を亡くし、母親の手で育てられた経歴を紹介。「(疑惑は)わたしと家族を深く傷つけた。自分の実績は偶然の産物ではない」と力を込めた。
 しかし、元チームメートが「クレメンス氏から『ヒト成長ホルモンを使っている』と聞いたことがある」と述べたことを委員からただされると「聞き間違いだと思う」。唇が乾くのか、何度も舌でなめた。
 もう一人の証人を挟み、クレメンス投手と同席したマクナミー氏にも厳しい質問が飛んだ。「金のために(暴露)本でも書くつもりなのか」「初期調査の段階でうそをついたあなたを信用できない」。伏し目がちに議員に目をやった。
 ワックスマン委員長は「真実を話していない人間がいる」と嘆いた。(共同)

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2008年2月14日のニュース