緩んだ若手に原監督がカミナリ

[ 2008年2月13日 06:00 ]

若手主体・B班の連係プレーを厳しい表情で見つめる原監督

 キャンプも中盤に差しかかった12日、九州・沖縄地方で“カミナリ”が落ちた。宮崎では日本一奪回を目指す巨人の原辰徳監督(49)が、練習でミスを連発する若手選手に激怒。今キャンプ初カミナリを落として気合を入れ直した。また、沖縄の久米島では楽天・野村克也監督(72)が、沖縄市では横浜・大矢明彦監督(60)がそれぞれ、ふがいない自軍の投手陣に対して怒りを爆発させた。

【キャンプ情報


 二塁後方で見守っていた巨人・原監督の表情が、みるみるこわばった。雨によるグラウンド不良で、予定されていた紅白戦は中止。急きょ、木の花ドームで実施したB班のバントシフト練習で“事件”は起こった。
 矢野がバント失敗。その後も新人の村田透がバント処理の際に三塁手と“お見合い”。西村はバントをさせなければいけない場面で2球連続ボールだ。堪忍袋の緒が切れた指揮官は練習を中断させてB班全員を集めた。「1球の重みを知れ!1、2軍でなく、A、Bでやっている意味を考えろ!」。今キャンプ初の強烈なカミナリに室内の空気が張りつめた。
 今キャンプは選手の競争意識を高めるため1、2軍の枠を撤廃した。主力組をA、成長株の若手がB、リハビリ組をC班として首脳陣は3班を分け隔てなく巡回。効率いいキャンプを送っている。だが疲労がピークとなる第3クール4日目で紅白戦も中止。気の緩みがプレーに反映したのか。岡崎2軍ヘッド兼内野守備コーチは「みんな地に足がついてなかった。原監督も物足りなさを感じただろう」とした。
 中止となった紅白戦は休日明けの14日に行う。翌15日はA班も含めた紅白戦を行うだけに原監督は「1回(で見切る)はないが“やるぞ”と勝負してほしい」と14日は1軍への生き残りをかけた“サバイバル戦”となることも示唆した。今季はラミレス、クルーンら大型補強はしたが、8月の北京五輪期間は主力が抜ける。現有戦力の底上げを願う思いが強いからこその“愛のムチ”だった。

続きを表示

2008年2月13日のニュース