松坂「体が勝手に反応」大魔神討ち

[ 2008年1月20日 06:00 ]

9回 佐々木さん(右)からフェンス直撃の左中間二塁打を放つ松坂

 【横浜サムライ7―5茨城ゴールデンゴールズ】レッドソックスの松坂大輔投手(27)が19日、横浜スタジアムで行われたチャリティー試合「横浜サムライVS茨城ゴールデンゴールズ」にフル出場した。サムライの選手兼監督として、打撃では元マリナーズの佐々木主浩氏(39)から左中間二塁打を放ち、投げても最速136キロをマークするなど仕上がりの良さをアピール。08年初試合に7―5で勝利し、1万5000人のファンを魅了した。

 松坂の目の色が変わった。マウンドには日米通算381セーブを挙げた佐々木氏がいる。打席に立つ直前に「金属バットだからピッチャー返しはやめろ」と言われた先輩の言葉にも屈しなかった。2球目、真ん中の121キロ直球を強振すると、左中間フェンス上段直撃となる二塁打となった。
 「後が怖いので打っていいのかなと思いましたけど、体が勝手に反応しました。もうちょっと打球が上がれば良かった」
 4打数2安打1四球。無意識に体が反応するのは状態の良さの証明だ。12月上旬から都内で行ってきたトレーニングで体は大きくなった。昨シーズン中、90キロを切っていた体重は現在92キロ。「太い感じはない。後は体重が減るのではなく引き締まってくれば」。7回1死満塁からの右翼への飛球で二塁から三塁へ進むなど、気温7・8度の中で俊敏な動きをみせた。
 本職の投球でも8回にマウンドに上がり、わずか10球の投球練習で最速136キロを出した。「肩はこれから」と調整以前の段階としては上々。西武・西口らと行った沖縄・宜野湾での自主トレを18日に打ち上げ、今後は都内近郊で肩を仕上げて2月上旬に渡米する。
 “親善試合”とはいえ、走攻守で横浜スタジアムに駆けつけたファンを魅了。「仕上がりを見て許可していただければ」と春季キャンプでの自己流調整を思い描く背番号18は「きょうのことは間違いなく(フランコナ監督に)伝わっていると思う」と力を込めた。
 昨年はレ軍との契約で試合に出場できず0―8で敗れたリベンジを果たした。「レッドソックスの一員として幸先良い1勝を挙げることができた。今年もワールドチャンピオン目指して頑張ります」。横浜高時代から慣れ親しんだ思い出の球場での08年初試合。手に残った感触に松坂も自信を深めたはずだ。

 <脇腹イタタの佐々木さん>茨城GGの助っ人として参戦した“大魔神”佐々木氏(野球評論家)は7回1死から代打で登場し、右中間二塁打。8回には06年4月14日の巨人戦始球式以来となる横浜スタジアムのマウンドに上がり“伝家の宝刀”フォークで三振を奪うなど3者凡退に抑えた。この回で降板したが、9回1死で松坂が登場すると、特別ルールで再登板。左中間二塁打を浴び「全く練習していなかったので、両脇腹を痛めたよ」と苦笑い。また、もう1人の助っ人、中日・荒木は5回1死二塁で代打登場。中前打で出塁すると“今季初盗塁”を決め「今季もこのスタイルで頑張る」と楽しんでいた。

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2008年1月20日のニュース