高橋由“1番キング・日本一・金”狙う

[ 2008年1月11日 06:00 ]

南国の木をバックに久しぶりにバットを振る高橋由

 巨人の高橋由伸外野手(32)が10日、沖縄・恩納村での自主トレを公開した。今オフ封印してきたバットスイングを解禁し、昨年腰痛のため予選を辞退した北京五輪出場を目指す決意を初めて表明した。チームの日本一奪回と日本代表入りに向け自己最高の成績を今季の目標に掲げ、1番打者として球界史上初の40本塁打と自身初タイトルを狙う。

 バットの感触を確かめるように1球1球打ち込んだ。ティー打撃で112スイング。高橋由にとって08年の打ち始めだけに笑顔ものぞかせた。

 「とりあえず振ってバットに当たればいいかなと。(昨年に続く)沖縄は暖かいんで体も動く。(自主トレの)最後の方でフリー打撃ができればいい」。昨年は初めて1番を任され、自己最多の35本塁打で5年ぶりのリーグ優勝に貢献。だが、中日とのCS第2ステージで腰を痛めて2戦目から欠場。チームは3連敗を喫して日本シリーズ出場を逃した。北京五輪予選も辞退。悔しいオフを過ごしながらリハビリに専念しCS以来84日ぶりにバットを振った。

 今季は日本一奪回はもちろん、日の丸を背負う使命もある。「予選を戦ったメンバーもいるわけだし、僕からは何も言えない」と言いつつ本心も隠せない。「自分がめいっぱい成績を残せば(星野監督から)声も掛かると思う」。前回のアテネ五輪では宮本主将とチームを引っ張りながら、銅メダルに終わった。「悔しい思いもあるし、凄い経験をした。また経験をしたい」。メジャー挑戦をせず、生涯巨人を誓っているヨシノブにとって五輪は最高の舞台だ。

 6月末には代表24人が決まるため開幕から結果を残すことが重要。こだわるのは昨季1本差で逃した本塁打王だ。「1番として出塁率はもちろんだけど、ホームランもね。40本?それぐらい打ちたい。初タイトル?もちろん」。1番打者としては02年の西武・松井(現アストロズ)の36本が最多。40本となれば史上初だ。1番での本塁打王も過去に例がない。天才打者の輝きを取り戻した男が全身全霊を懸けて勝負に出る。

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2008年1月11日のニュース