平田が伝授 中田新フォームは落合流

[ 2008年1月8日 06:00 ]

中日・平田(左)と自主トレをする日ハム・中田

 新打撃フォームは落合流――。日本ハムの高校生ドラフト1巡目ルーキー中田翔外野手(18=大阪桐蔭)が7日、大阪・大東市内の同校グラウンドで練習を打ち上げた。共に練習を行った同校OBで2学年上の中日・平田良介外野手(19)から打撃の欠点を指摘された中田。“落合監督の愛弟子”から伝授されたオレ流フォームを引っ提げて8日、千葉・鎌ケ谷の勇翔寮入り。プロ生活をスタートさせる。

 母校で行う最後の自主トレ。怪物は今年初めてマシン打撃に臨んだ。60スイング。快音を響かせたかにみえた中田だったが表情は曇っていた。原因は交互で打席に入った平田の鋭い打球だ。
 「高校の時から凄かったけど、一段とその凄さが増した。ボールをとらえた時の音が違う。僕のはボソボソって感じ。見ているだけで勉強になる」。怪物と呼ばれる中田も、プロ2年間で大きく成長した先輩の姿に感心しきりだった。
 高校入学以来、2学年上の主砲は常に目標だった。打席で見せるカブレラばりの“威嚇ポーズ”も平田をまねたものだ。ところがその尊敬する先輩から独特の構えからの豪快なスイングについてダメ出しされた。平田は「今の振りならプロでは通用しない。詰まってセンター前に落ちるだけ」と指摘。身ぶり手ぶりを交えて打撃フォームの矯正に乗り出した。平田は将来の中軸候補として入団以来、落合監督直々に指導を受けてきた。右ひじの使い方、アッパースイングの修正。自身が身に付けた“落合流スイング”を惜しみなく伝授した。これには中田も「今後はひじの使い方を注意していきたい。じっくりと試していきたい」とアドバイスを素直に聞き入れ、スイングを繰り返した。同じくOBの西岡の打撃練習も間近で食い入るように見つめると「やっぱりプロで活躍している選手は見ているだけで参考になる。きょう1日、凄く勉強になった」と感想を漏らした。
 いよいよ8日には千葉・鎌ケ谷の勇翔寮に入寮。「日本ハム・中田」としてのプロ生活が本格的にスタートする。“梨田監督に怒られないこと”を目標として「グラウンドでは全力疾走します」と初々しく誓うなど、始動が待ちきれない様子だ。86年に清原(当時西武)が記録した高卒新人最多31本塁打の更新を目指して。プロ仕様の新フォームとともに中田が力強く第一歩を踏み出す。

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2008年1月8日のニュース