唐十郎さん死去 芥川賞「佐川君からの手紙」誕生のきっかけはスポニチの記事 「パリ人肉事件」が題材

[ 2024年5月6日 05:00 ]

83年2月、第88回芥川賞贈呈式であいさつ状を広げる唐十郎さん                                                                                                                                
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 唐さんは作家としても活躍。1983年には「佐川君からの手紙」で芥川賞を受賞した。

 81年に故佐川一政さんが留学先のフランス・パリで留学生仲間のオランダ人女性を殺害し、その死体の一部を食べたとして逮捕された「パリ人肉事件」が題材。

 小説執筆のきっかけは本紙記事が当時、「唐十郎パリ人肉事件を東映で映画化」と報じたことだったという。佐川さんの友人がパリの刑務所にいた佐川さんに記事を送ったところ、唐さんに佐川さん本人から手紙が届いた。合計9回の文通が行われ、小説化に至った。

 ≪64年のデビューから変わらずカレンダー、チラシ裏に執筆≫100作もの戯曲を書き、芥川賞作家にもなった唐さんだが、脳内の可視化法も大胆で飾らないものだった。1964年のデビュー作から変わらず、カレンダーやチラシ裏の白い部分を好み執筆。全体を見通すためと、小さい文字でびっしりと書き込んだ。がっちりした基盤はここで生まれた。

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