藤井王将 名人初挑戦へプレーオフ以上が確定 稲葉八段を91手の投了へ追い込む

[ 2023年3月2日 19:55 ]

A級順位戦最終9回戦の一斉対局で稲葉陽八段と対局する藤井聡太王将(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が2日、静岡市で、第81期名人戦A級順位戦の最終9回戦一斉対局に臨み、稲葉陽八段(34)に勝利した。午後7時52分、稲葉を91手までの投了へ追い込み、7勝2敗として首位を守った。

 開始前、相星で並んだ広瀬章人八段(36)は菅井竜也八段(30)との対局が続いている。広瀬が敗れれば藤井が渡辺明名人(38)=棋王との2冠=への挑戦権を獲得、広瀬が勝てば両者によるプレーオフへ突入する。

 10人が年度を通して総当たりし、渡辺への挑戦権を争う戦い。戦型は藤井の得意戦法、角換わり腰掛け銀に進んだ。一時、角銀損の駒損に陥ったが駒効率の高さで優勢を築いて押し切った。この日5局が一斉に指され、最も早い終局になった。

 藤井が名人挑戦権を獲得すれば20歳8カ月での挑戦となり、1960年の第19期、加藤一二三・九段(83)の20歳3カ月には及ばないが、7番勝負で渡辺を破って奪取すれば、谷川浩司17世名人(60)が83年に樹立した21歳2カ月の最年少名人を40年ぶりに更新する。

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