巨人・山崎伊織 今季チーム初完封で無傷3連勝 “竜キラー”で単独2位浮上

[ 2024年5月8日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2-0中日 ( 2024年5月7日    バンテリンD )

<中・巨>完封勝利を収め笑顔の岸田(左)と山崎伊(撮影・藤山 由理)
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 巨人・山崎伊織投手(25)が7日、中日戦で9回4安打無失点の好投。昨年10月4日のDeNA戦以来となるプロ2度目の完封勝利を挙げた。今季チーム34試合目で初の1投手による完封で、開幕から無傷の3連勝。22年のデビューから中日戦負けなしの5連勝となった「竜キラー」が、2連敗を止めて貯金1と単独2位浮上に導いた。

 有言実行の完封劇だった。試合前、山崎伊は「今日は一人で投げます」と杉内投手チーフコーチに告げていた。抑えの大勢が離脱。直前の2登板は、回の途中で降板していた。連敗中だったチーム状況や、6連戦の5戦目。その思いを実現させた。

 8回を投げ終えて106球。余力はあった。9回、この日最速の149キロを投じるなど3者凡退。プロ2度目のシャットアウトに「ピッチャーの一番の仕事だと思うので、凄いうれしい」と表情を崩した。0―0の6回1死一、二塁のピンチでは、細川をフォークで空振り三振、中田をスライダーで遊飛。相手の4、5番を封じたこの日のハイライト。「先制点を与えないことが大事。辛抱強く一個ずつアウトを取っていけた」と勝負どころを乗り切って、自己最多にあと1球と迫る今季最多の119球を投げ切った。

 3年目の進化――。山崎伊の野球人生は、3年目がキーワードだ。明石商3年春にシュートを習得。「パッとしなくて、投げてみようかなと。すぐに試合で使いました」。東海大3年春のキャンプ前にはカットボールを覚えた。「大学2年の時に、なかなか空振りが取れなかった。ちょっと速い変化球が欲しかった」と持ち球を増やし、プロへの道が開けた。

 右肘手術明けだったプロ1年目の21年は1軍登板なしに終わった。2年目の22年から開幕ローテーションに入り、今年が実質3年目。今年は得点圏での粘りが、右腕を支えている。22年から得点圏の被打率は・218、・168、そして、今年は・121で長打は一本も許していない。

 中日戦は通算9試合で5勝0敗。敗れれば約1カ月ぶりの借金生活となる一戦で、チームの完封勝利一番乗り。阿部監督は「最後の力を振り絞ってよく投げてくれた。素晴らしい完封だった」と25歳の右腕に賛辞を惜しまなかった。(川島 毅洋)

 ▼巨人・岸田(山崎伊を好リード)器用なので変化球に頼っちゃう部分があるけれど、今日は真っすぐが良かったので真っすぐで押していこうと。

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