【筑後鷹】プロ9年目の谷川原が相棒とともに変わる 今季から老舗メーカーの新バットを使用 手応えあり

[ 2024年4月30日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5ー4西武 ( 2024年4月29日    みずほペイペイD )

新バットで24年に臨んでいるソフトバンク・谷川原(撮影・杉浦 友樹)
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 ソフトバンクの谷川原健太捕手(27)が、愛知県に本社を置く木製バットメーカーの株式会社白惣(はくそう)が手がけているブランド「HAKUSOH BAT JAPAN」とアドバイザリー契約を結んだ。木製バット製造歴77年を誇り、生産量は日本一の老舗のパワーを借りながら、結果を追い求めていく。

 捕手一本と退路を断って高卒9年目のシーズンに臨んでいる谷川原にとって強力な“相棒”だ。白惣の木製バットを今年の春季キャンプから新たに使っている。これまで使っていたバットと比較して「感覚的なことなので難しいですけど、振り抜きやすいですかね。素晴らしいバットでいい成績を出せるように頑張ります」と気合をみなぎらせている。

 白惣は1947年(昭22)に野球用バットの製造を開始し、2015年から木製バットを世界に広めようと、アメリカとカナダで活動を開始。今年1月からは新たなバット作りの挑戦として「HAKUSOH BATブランド」を立ち上げ、NPBにも本格参戦しているメーカーだ。 

 谷川原は昨年12月、地元の愛知県豊橋市にあるトレーニングジムのワールドウイングで汗を流していた際、同社の担当者やバット職人と知り合い、縁が生まれた。自分の好きなバットのバランスや削り方などを相談して新しいバットを作ってもらった。「今求めていることをやってくださる。ありがたい。自分的には手になじんでいる」と感謝の言葉があふれた。

 あとは結果を出すだけだ。昨年は1軍で61試合に出場したが、先発マスクは4試合だった。強肩に加え俊足で代走や外野で途中出場することが多かった。今季を迎えるにあたって、小久保監督からは「外野手剥奪、捕手オンリー。この世界に入った限りは都合のいい便利屋で終わらすのはかわいそう」と正捕手の甲斐に挑むよう伝えられた。

 1軍の2番手争いで後れを取り、開幕から2軍で過ごしている。打率は2割台だが、「自分のバッティングは固まりつつある」と感触は悪くない。一貫して続けていることは練習から強い打球を打つこと。「いい打球は続いているので、それがヒットになればいい。そこは運だと思うので。運も身につけるように」と言った。早期昇格に向けアピールを続けていく。 (杉浦 友樹)

 ◇谷川原 健太(たにがわら・けんた)1997年(平9)4月16日生まれ、愛知県出身の27歳。豊橋中央では高校通算41本塁打を放ったが、甲子園出場なし。15年ドラフト3位でソフトバンク入団。背番号45。1メートル74、87キロ。右投げ左打ち。

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