ドジャース・大谷 191・8キロ最速打!対戦のBジェイズ・雄星「速すぎて見えなかった」

[ 2024年4月29日 01:30 ]

インターリーグ   ドジャース4―2ブルージェイズ ( 2024年4月27日    トロント )

<ブルージェイズ・ドジャース>2回、菊池から適時打を放つ大谷(撮影・光山 貴大)
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 ドジャースの大谷翔平投手(29)が27日(日本時間28日)、敵地でのブルージェイズ戦に「2番・DH」で先発出場。花巻東(岩手)の先輩で、メジャー通算9度目の対戦となった菊池雄星投手(32)から2回に今季のメジャー最速で自己最速を更新する打球速度119・2マイル(約191・8キロ)の右前適時打を放った。2試合連続の8号はならなかったが打率・347と好調を維持。チームも6連勝を飾った。

 どんなに立場が変わっても、年齢を重ねても、人生に影響を与えてくれた憧れの存在であることに変わりはない。メジャー通算9度目の対戦。大谷が菊池の今季最速となる98・2マイル(約158キロ)を捉えた。菊池が「投げた瞬間にライト前にいった。速すぎて見えなかった」と振り返ったほどの打球。力と力の好勝負に敵地ロジャーズ・センターの3万9405人がどよめいた。

 2―0の2回2死一、三塁。2球で簡単に追い込まれながら、2球続けて投じられた低めのスライダーの誘いに乗らなかった。痛打したのはカウント2―2から投じられた5球目の内角直球。打球速度は約191・8キロを記録した。23日のナショナルズ戦で自身が放った118・7マイル(約191キロ)の一発を抜いて今季のメジャー最速&自己最速、そして2015年のスタットキャスト導入以降でド軍史上でも最速の打球が右前に突き抜けた。

 デーブ・ロバーツ監督は「火の出るような打球を飛ばしている。あの打席も低めの球を見逃し、強打できる打ち頃の球を呼び込んだ」と適時打とともに打席内容も称賛。その回の終了後には大谷をベンチ内で呼び止め「正しいプレーをしている」と直々に伝えたほどで「彼は信じられないほど素晴らしい」と賛辞は止まらなかった。

 初回は二ゴロ、4回は空振り三振でエンゼルスに在籍した昨年に続く本塁打こそ出なかったが、3打数1安打で菊池とは計23打数7安打となり、打率・304、3本塁打、5打点。菊池の背中に憧れて花巻東に入学し、努力を重ねて日本ハムでも成長し、現在はメジャーという最高峰の舞台で戦っている。前日に「僕らももちろん大事ですけど、学校や教えてもらった先生方にとっての方が楽しみじゃないかなと思います」と語っていた男が、その言葉通りに見応えのある勝負を演じた。

 エ軍から移籍先を探ったオフ、ブ軍も有力候補で合意間近の報道も飛び交ったことで今季の敵地初戦だった前日に続き、この日も打席でブーイングを浴びた。試合前、キャッチボールを終えた後に敵将のジョン・シュナイダー監督からは「ブーイングは申し訳ない」と謝罪される場面も。騒然とした中でも平常心を保ち、チームのためにバットを振る。どんな状況でも、相手が誰であっても、大谷のスタンスは何も変わらない。(杉浦大介通信員)

 ≪全て安打かつ右方向≫大谷が2回に菊池から右前適時打。打球速度119.2マイル(約191.8キロ)はメジャー7年目で自己最速を記録した。自身のベスト10は全て安打で、右方向に引っ張ったもの。スタットキャストが導入された15年以降、レギュラーシーズンで打球速度119マイル(約191.5キロ)以上をマークするのは大谷は3度目。トップはスタントン(ヤンキース)の32度で、2位はジャッジ(同)の6度。複数回記録しているのはこの3人だけ。

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