広島・中村奨 初の護摩行で初心に戻り闘志に火 「外野一本」で勝負「変わった姿を見せたい」

[ 2024年1月10日 05:45 ]

護摩行に初挑戦した広島・中村奨
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 広島・中村奨成捕手(24)が9日、鹿児島市内の最福寺で護摩行に初挑戦した。チームメートの会沢翼捕手(35)、堂林翔太内野手(32)、末包昇大外野手(27)らと約1時間半の荒行に挑み、大声で真言を唱えて、邪念を振り払った。背水の7年目に向けて「初心に戻ってやっていきたい」と決意を新たにした。

 中村奨はやけどで真っ赤にした顔で過去を自戒し、未来を見つめた。初めて体験した護摩行。過酷な時間に耐えて分かったことがあった。

 「想像の倍以上、キツかった。こういうことから今まで逃げてきてたんだな…と改めて火の前に座って感じた部分はある」

 摂氏約400度超の熱さに耐えて心を鍛える荒行。2泊3日の初日は約1時間半をかけて護摩木1600枚がくべられた。真言を唱え、苦悶(くもん)の表情を浮かべながら、「まだまだカープで野球がしたい」という思いで目の前の火柱と対峙(たいじ)した。

 「みそぎをするという思いでは来ていない。とにかく結果を残すために、何かを変えないといけないと思いが強かった。変わった姿を見せたいという覚悟で来た」

 17年から続ける会沢に同行を志願して実現した。並々ならぬ覚悟を持って臨み、新井監督の現役時代からの師でもある池口恵観大僧正(87)は「そういう気持ちがあったんでしょう。元気でしたね」とうなずいた。

 昨季は18試合で打率・150と悔しい結果に終わり、グラウンド外の私的なことでも週刊誌をにぎわせた。17年ドラフト1位で入団した時にもらった背番号「22」から「96」に変更。背水の陣で臨む7年目へ決意を新たにした。

 「試合に出るためにも、外野一本という覚悟は決めている。このまま終わってしまったら、悔いが残る。私生活も大事になってくるので、野球に向き合えるように、もう一回初心に戻ってやっていきたい」

 オフの自主トレは母校・広陵を拠点に励んできた。「僕の一番の原点。そこで練習することによって身も引き締まる」。もう期待を裏切るわけにはいかない。身も心も一から見直し、勝負の一年に懸けた。(長谷川 凡記)

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