巨人・阿部新監督14日始動!内海氏、二岡2軍監督が1軍入閣へ

[ 2023年10月6日 04:00 ]

現役時代ともにプレーした阿部新監督と内海氏
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 巨人が今季まで西武のファーム投手コーチを務めた内海哲也氏(41)を招へいする方針であることが5日、分かった。同コーチは今季限りで西武を退団することが決定。古巣復帰となれば現役時代の18年以来となる。また、二岡智宏2軍監督(47)は、1軍コーチへの配置転換が検討されている。阿部慎之助新監督(44)と現役時代をともにしたコーチ陣による新生巨人が、14日からジャイアンツ球場で行われる秋季練習で始動する。

 現役時代に135勝を挙げ、長年、巨人のエースとして活躍した内海氏に白羽の矢を立てる。原監督からバトンを託された阿部新監督とは、2年連続で最多勝を獲得した12年に最優秀バッテリー賞を受賞。息の合ったコンビはファンの記憶に残っている。

 原監督からバトンを受け継ぐ新監督。前日の試合後のセレモニーで「強い巨人軍、愛される巨人軍をつくるべく、チーム一丸となって戦っていく所存です」と決意を口にした。コーチ陣は再建への鍵となる。内海氏は18年オフに炭谷(現楽天)の人的補償で西武移籍。昨年、現役引退し、今季は西武のファーム投手コーチとして若手の指導にあたった。現役時代から人並み外れた練習量をこなすなど、誰もが認める努力家で、後輩選手からも慕われるなど、指導者として信頼の厚い存在となっている。

 巨人は今季チーム防御率がリーグ5位の3・39。2桁勝利は12勝の戸郷、10勝の山崎伊の2人のみで、救援陣も守護神・大勢の離脱など勝利の方程式が決まらないまま2年連続のBクラスに終わった。20年以来4年ぶりのリーグ優勝を狙うためには、投手陣の整備は不可欠。現役時代、エースとしてチームを支えた内海氏だけに、若手の底上げとともに主力投手の確立への大きな力になる。

 また、二岡2軍監督が1軍コーチとして新監督を支えることが検討されている。阿部監督の2学年先輩で、現役時代は正遊撃手、正捕手としてチームを支えた。今季はイースタン・リーグでチームを5年ぶりの優勝に導くなど、ドラフト1位ルーキー浅野ら若手を育成しながら、勝負に徹してきた。来季の1軍戦力になり得る若手の現状を把握していることも大きい。

 山口寿一オーナーは、4日の新監督発表を受け「(コーチ人事は)もちろん監督の意向は重要ですので、新監督の考えも十分に聞いて、最終的には私が自分で決める。意見の調整がつかなかったり、分かれている場合は私が決めようと思っています」と発言。今後、組閣の細部を慎重に決定することになる。新体制は、14日からジャイアンツ球場で行われる秋季練習から本格的にスタート。再建を目指す阿部体制が、着々と構築されていく。

 ▽現役時代の阿部、二岡、内海 巨人時代、3人が一緒にプレーしたのは04~08年の5年間。07、08年はリーグ優勝を果たした。07年は内海がチーム最多タイの14勝を挙げ、阿部が33本塁打、101打点、二岡は20本塁打、打率.295をマークした。また、3人は第15代から続けて選手会長に就任。08年に二岡、09年が阿部、10年から内海が4年間、務めている。

 ◇内海 哲也(うつみ・てつや)1982年(昭57)4月29日生まれ、京都府出身の41歳。敦賀気比(福井)から東京ガスを経て、03年ドラフト自由獲得枠で巨人に入団。11、12年に最多勝に輝き、12年には交流戦MVP、日本シリーズMVP、最優秀投手を受賞。18年に炭谷(現楽天)のFA移籍に伴う人的補償で西武に移籍。22年から投手コーチを兼任し、同年限りで現役引退。通算135勝104敗、防御率3.24。今季は2軍投手コーチを務めた。左投げ左打ち。

 ◇二岡 智宏(におか・ともひろ)1976年(昭51)4月29日生まれ、広島県出身の47歳。広陵(広島)から近大を経て98年ドラフト2位(逆指名)で巨人入団。1年目から遊撃のレギュラーに定着し、02年の日本シリーズでMVP。09年にトレードで日本ハムに移籍し、13年に現役引退。通算1314安打で打率.282、173本塁打、622打点。16年に巨人の2軍打撃コーチに就任し、1軍打撃コーチなどを経て昨季から2軍監督を務める。右投げ右打ち。

 ≪編成トップは吉村氏≫巨人は6日付で編成副本部長兼国際部長の吉村禎章氏(60)が編成本部長スカウト担当に就任すると発表した。吉村氏は1軍打撃コーチ、2軍監督などを歴任し、昨年からフロント入り。今年3月のWBCでは侍ジャパンの打撃コーチを務め、世界一奪回に貢献した。「全権監督」だった原監督が辞任したことで、編成トップの重責を担う。なお、大塚淳弘執行役員球団副代表は兼務していた編成本部長スカウト担当を外れる。

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