【甲子園】福島敦彦氏 慶応の最大の勝因はバッテリーの躍動

[ 2023年8月22日 05:00 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会第13日・準決勝   慶応2-0土浦日大 ( 2023年8月21日    甲子園 )

福島敦彦氏

 【福島敦彦の迫球甲子園】慶応はバッテリーの躍動が最大の勝因だろう。最近2試合、活発になっていた土浦日大打線相手に完封勝利。2年生右腕の小宅君は右打者、左打者ともに随所で見せる内角球がすばらしく、相手打線に思い切った踏み込みを最後までさせなかった。被安打7全てが単打なのも決して偶然ではない。

 渡辺憩君のリードもすばらしかった。この日の無四球(1死球あり)が示すように小宅君は制球に不安がなく、ある程度、プラン通りの攻めが可能。そんな中でも右打者の内角へのスライダーで詰まらせたり、左打者に対して外から入ってくるスライダーでストライクを奪うなど効果的な配球で打者を幻惑した。

 打撃でも小宅君が決勝打となる適時二塁打。9番に置いておくのがもったいないほどの打撃センスの良さだ。渡辺憩君も6回に貴重な2点目の起点となる左翼フェンス直撃の二塁打を放ち全4試合で安打を記録。4得点とチャンスメークもでき、攻守でいいリズムを保っている。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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