【甲子園】創成館・福盛「勝てなかったけど自分らしい投球」東恩納と「投げ合えて幸せ」敗戦にも晴れ晴れ

[ 2023年8月16日 11:02 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会第10日 3回戦   創成館1-5沖縄尚学 ( 2023年8月16日    甲子園 )

<沖縄尚学・創成館> 初回2死一、三塁、沖縄尚学・川満を中飛に打ち取り、笑顔の創成館・福盛 (撮影・須田 麻祐子) 
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 創成館(長崎)は沖縄尚学(沖縄)との九州対決に敗れ、同校初のベスト8進出はならなかった。

 楽天などでプロ通算414試合登板、41勝45敗、82セーブを記録した福盛和男氏を父に持つエース・福盛大和(3年)が相手エース・東恩納蒼(3年)と堂々の投げ合いを演じ6回まで無失点。ただ、7回2死から連打を浴び、先制点を許すと、この回限りで降板となった。後を継いだ永本翔規(3年)が8回に4点を失い、試合を決定付けられた。

 それでも打線は0-5の8回2死二塁から4番・永本が右前適時打。今夏、沖縄大会から無失点だった“ミスターゼロ”こと東恩納から初めて点を奪い、意地を見せた。

 試合後、福盛は「負けてしまったんですけど、東恩納くんという良い投手と対戦できて、甲子園という舞台でこういう結果を残すことができて悔いはありません」と晴れ晴れとした表情。「正直言うと勝ちたかったですけど、ここにきて自分の実力以上のピッチングができたと思う。味方も1点取ってくれてすごく良いゲームでした」と敗戦にも胸を張った。

 自身の投球について「勝てなかったけど自分らしいピッチングができた」とし、相手エースについては「ピンチで崩れないですし、大事な場面でギアを上げられるのはすごくいい投手。そういう投手と投げ合えて幸せ」と充実感たっぷりに語った。

 好投の背景には父・和男氏から前日に「打線を線じゃなく点と考えて一人ずつ」とLINEで励ましてもらったといい、「一人ずつ丁寧に打ち取った結果」とした。和男氏には「プレッシャーになることもありましたけど、父のおかげでここまで自分は成長できた。今後も憧れであり、壁であるので、父の姿はずっと追い続けて、将来的に追い抜かせるように」と感謝。父は高校時代、甲子園に立つことができなかっただけに「高校の結果だけ見たら超えたかな」といたずらっぽく笑った。

 甲子園は「自分の実力以上の力が出せる場所」と感謝の言葉を口にし、聖地に別れを告げた。

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