広島 単独首位見えた!ついに阪神に3厘差 新井監督采配ズバズバ!4番・上本&8番・大盛が躍動

[ 2023年7月23日 06:00 ]

セ・リーグ   広島5―3中日 ( 2023年7月22日    マツダ )

<広・中>6連勝に笑顔の新井監督(中央)(撮影・奥 調)
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 プロ野球は22日にセ・パ両リーグで後半戦が始まり、広島は中日に勝利して首位の阪神にゲーム差なしの勝率3厘差に迫った。新井貴浩監督(46)が手腕を発揮。上本崇司内野手(32)をプロ11年目で初めて4番に抜てきし、2安打1盗塁、大盛穂外野手(26)も今季4度目の先発起用で2点打を誇った。また一部コーチの配置転換も実施。今季2度目の6連勝で貯金は19年6月11日以来の「10」とした。

 新井カープの快進撃が止まらない。後半戦を白星発進で今季2度目の6連勝。その舞台裏では新井監督の手腕が光った。巧打が売りの上本を11年目で初めて4番に抜てきし、チームトップ9本塁打のデビッドソンを6番で起用。試合後には伏兵を中軸起用した意図を明かした。

 「(1番・田中から3番・秋山まで)左打者が並ぶというのもあったし、マット(デビッドソン)が振れているのもあった。(上本)崇司はチャンスメークもできて、つなげることもできる。勝負強さもある。今日は4番に入ってもらった」

 大胆な用兵が見事的中した。1点優勢の7回1死一、二塁からの第4打席で上本は左前打。好機を拡大させ、デビッドソンのダメ押し2点打を呼び込んだ。6回先頭では中前打で出塁。なおも1死一、二塁では会沢の打席で今季7個目の盗塁となる三盗に成功するなど、2安打1盗塁で役目を果たした。

 「4番に入ったからと言って、別にやることは変わらない。僕らしく塁に出て何とかしようかなって思っていた」

 また、小園も今季初めて5番として起用した。圧巻は「8番・左翼」で起用した大盛の躍動だ。チームは相手先発の高橋宏と今季初対戦だった。昨季は3試合、19回1/3でわずか1得点と苦しんでいたが、攻略に導いた。0―1の2回2死二、三塁で左前へ一時勝ち越しの2点打。昨年8月24日ヤクルト戦以来の打点をマークし、負傷離脱している西川の穴を必死にカバーした。動かしたのは打順だけではない。若き指揮官はこの日から攻撃では一、三塁のコーチを、守りではベンチ、ブルペンの投手コーチを配置転換。当然ながら、その明確な理由も説明した。

 「場所を変えることによって、新しい景色の中で、感じたこと、気づいたことを、こちら側にフィードバックしてもらいたいという意図です」

 前半戦終盤からの快進撃は続き19年6月11日以来の貯金10とし、23日にも4月17日以来となる単独首位の座が見えてきた。首位の阪神とはわずか3厘差。ついに虎の尻尾を捉えた。(長谷川 凡記)

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