大谷翔平から初めて1試合2発を放った男は21年ドラフト全体1位の逸材 「自信になる」

[ 2023年7月23日 12:28 ]

<エンゼルス・パイレーツ>6回、デービスにソロを打たれる大谷(撮影・沢田 明徳)
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 未来のスターに自信と勇気を与える2本塁打となった。パイレーツのヘンリー・デービス外野手(23)が21日の敵地エンゼルス戦で大谷から1試合2本塁打を放った。

 4回にスイーパー(曲がりの大きいスライダー)を捉え左翼席へ。6回には96・6マイル(約155キロ)直球を右中間席に運んだ。

 デービスは全米屈指の強豪ルイビル大を経て、21年ドラフト全体1位で指名でパイレーツに入団。今季メジャーデビューしたばかり右の強打者は、大谷が同一選手に1試合2本塁打を許したのは初めてだったことを問われ「それは知らなかった。それは彼がどれほど優れているか示しているね」と驚きの表情を浮かべた。知人、友人から多くのメールが届き「それだけ大谷が凄いということだ。大谷のプレーを毎晩(3日間)見られることは僕らの特権。これまでたくさんの練習に打ち込んできたから自信になる」とうれしそうに振り返った。

 大谷は今や米国のアマチュア選手たちのスーパーヒーローで二刀流の道を切り開いたパイオニアだ。デービスは「僕はストライクを投げたことがない」と投手に挑戦したことがないが、「ほとんどのメジャーリーガーが幼少期に全ポジションを経験している。でも、大谷は今もメジャーでそれを続けている。それは本当に驚くべきことなんだ」と熱っぽく語った。

 ドラフト全体1位指名の重圧に負けず、競争の激しいメジャーに食らい付いている。

 「野球は僕の仕事だからプレッシャーはないよ。毎日、勝つために一生懸命プレーするだけだ」。今時の端整な顔立ちで人気が出そうだが、ボソボソっと話す姿はまだ初々しい。全米を席巻する二刀流を打ち砕いたデービスの強く鋭いスイングが、低迷するパイレーツで希望の光となっている。(柳原 直之)

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