ENEOS 史上初3度目連覇へ逆転発進 “昨年決勝V弾男”小豆沢大会1号だ!4打点だ!

[ 2023年7月15日 05:21 ]

第94回都市対抗野球第1日・1回戦   ENEOS10ー3バイタルネット ( 2023年7月14日    東京D )

<ENEOS・バイタルネット>6回、3ランを放ち迎えられる小豆沢(左から2人目)(撮影・会津 智海)
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 開幕し、1回戦1試合が行われ、前年覇者のENEOS(横浜市)がバイタルネット(新潟市)に逆転勝ちした。小豆沢誠内野手(28)は6回に、大会1号となる3点本塁打。昨年の東京ガスとの決勝戦で決勝アーチを放ったのに続き、2安打4打点で勝利に貢献した。中盤以降は打線がつながり、13安打10得点。史上初となる3度目の2連覇へ好スタートを切った。

 連覇の重圧を小豆沢が一発で吹き払った。6回にようやく3点を勝ち越し、なお2死一、三塁。6球目の外角高め変化球を捉えると、白球は右中間席で弾んだ。大会1号となるダメ押し3ラン。一塁ベースを回ったところで、ガッツポーズが飛び出した。

 「去年も(ベースを)一周したなと思い出しました。打った瞬間に行ったと思った」

 昨夏の東京ガスとの決勝戦。4点を追う6回に度会の3ラン、丸山のソロで同点に追いつくと、決勝ソロを放ったのが小豆沢だった。2年越し、2試合連続のアーチ。勝負強さは今季も健在だ。

 大久保秀昭監督がチームに復帰した直後の20年には3番を任されることもあったが、役割は守備と走塁、打線のつなぎ役と理解する。「あれはたまたま。度会とか入ってきて、どんどん後ろに下がりました」。胸中を支配するのはいかにしてチームに貢献するかのみ。「連覇は意識しています。全員が連覇するため、年始から覚悟を持ってやっていますから」と覚悟を示す。

 開幕前日の練習後。指揮官からハッパをかけられた。「強いチームは(連覇の重圧に勝って)最後まで行ける」。11年に優勝したJR東日本は、12、13年も決勝に進出。一昨年に優勝した東京ガスは、昨年も決勝まで勝ち進んだ。ENEOSも負けてはいられない。

 中盤までは苦しんだが、終わってみれば6本の長打で10点を奪った。「今日は自分の中では出来すぎ。脇役が主役になっただけ。勘違いしないようにやります」と小豆沢。控えめな6番打者が強力打線のアクセントになる。(伊藤 幸男)

 ◇小豆沢 誠(あずきざわ・まこと)1995年(平7)4月12日生まれ、大阪府出身の28歳。此花中では大阪福島シニアに所属。飛龍では甲子園出場なし。上武大では4年春に関甲新リーグでMVP。趣味はダーツ。1メートル70、70キロ。右投げ左打ち。

 ≪ドラ1候補・度会「力んだ」1安打1打点≫今秋のドラフト1位候補・度会は「5番・右翼」で出場し、5打数1安打1打点に終わった。5回1死一、二塁では右前打で好機を広げたが、2三振を喫するなど前回大会で橋戸賞と若獅子賞(新人賞)、打撃賞の3冠を獲得した本領を発揮するには至らず。「練習では調子が良かったけど、本番で力んでしまった」と苦笑いを浮かべた。9回の守備では右足がつり、途中交代。「次は最後までフル稼働で貢献したい」と雪辱を誓った。

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