藤岡中央、5回コールド負けも部員9人で戦い抜いた 主将の石井は涙止まらず

[ 2023年7月8日 16:35 ]

第105回全国高校野球選手権群馬大会1回戦   伊勢崎商12―1藤岡中央 ( 2023年7月8日    上毛新聞敷島 )

<伊勢崎商・藤岡中央>2番手としてマウンドにも上がった藤岡中央の主将・石井(撮影・村井 樹)
Photo By スポニチ

 今チーム初の単独出場を果たした藤岡中央だったが、無念の5回コールド負け。主将の石井陸翔捕手(3年)は「友達や家族がたくさん応援に来てくれたのに。コールドで負けて申し訳ない。ただただ悔しくて…」と涙が止まらなかった。

 2回まではエース久保寺倫之投手(2年)が無失点と好投したが、3回以降は毎回失点。だが、意地も見せた。4回には無死一塁から3番の石井がチーム初となる右安打で一、三塁とし好機を拡大。その後、暴投で1点を返す粘りを見せた。

 昨夏は単独出場を果たしたが、その後は部員が9人集まらず、秋と春は連合チームで出場。それでも今春、1年生が5人入部して部員が9人となり夏は念願の単独出場を果たした。1時間34分で最後の試合は終えたが、石井は「自分に付いてきてくれてありがとう。1、2年生はこの経験を無駄にしないでほしい」と必死に言葉をつないだ。

 一人泣き崩れた石井に最後まで声を掛け続けた小磯浩孝監督も「あいつがいなければここまでのチームにならなかった。石井がヒットを打った瞬間はあいつの全てが報われたなと」と、目に光るものを浮かべていた。(村井 樹)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年7月8日のニュース