4割挑戦のアラエスは悪球でもヒットにできる!6月のボール球の打率は驚異の・522

[ 2023年6月27日 09:01 ]

マーリンズのアラエス(AP)
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 スポーツイラストレイテッド誌のトム・ベデューチ記者が打率・399で、4割への挑戦を続けるマーリンズのルイス・アラエスについて「ボール球でもヒットにしてしまう」と舌を巻いている。

 今季ボール球を打ったメジャーの打者の平均打率は・151なのに、アラエスは・367だ。そして6月に限ると、アラエスのストライクゾーンの打率は・409で、ゾーン外は・522である。加えてストライクを先行され、カウントを悪くしても打率は・355。今季2ストライクと追い込まれてから、ストライクゾーンに来た球を127回振ったが、空振りは2回だけ。エンゼルスのカルロス・エステべスの98・7マイルの直球とアスレチックスのホーガン・ハリスの93・6マイルの直球を当てられなかっただけで、他ははじき返している。

 しかもチャンスに強く、得点圏打率は・441である。マーリンズは45勝34敗で、ポストシーズン進出に向け好位置におり、貢献度はとても大きい。そこで気になるのは彼の活躍はMVPに値するのかどうかだ。

 近年高打率を残した打者は、MVP投票で必ずしも良い評価を得られていない。投票する記者たちは打率ではなく、WAR(Wins Above Replacement/そのポジションの代替可能選手に比べてどれだけ勝利数を上積みしたか)を重視しているからだ。打撃、走塁、守備と総合的に評価する指標である。ここまでファングラフスのWARで見るとトップはブレーブスのロナルド・アクーニャで3・9、2位はダイヤモンドバックスのコービン・キャロルの3・5。アラエスは2・7で、ナ・リーグの選手で11番目だ。

 スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のアンディ・マッカロー記者は「もしアラエスが1941年のテッド・ウィリアムス以来の打率4割を達成できればMVP。しかしながら満票にはならないだろう。そして打率・370くらいなら、誰一人、1位票を入れないのではないか」と予測している。

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