広島・堂林 自身の本塁打さておき「北別府さんに勝利を届けることができてよかったなと」

[ 2023年6月16日 21:43 ]

交流戦   広島2-0西武 ( 2023年6月16日    マツダ )

<広・西>ヒーローインタビューを終え、ポーズを決める(左から)堂林、床田、末包(撮影・平嶋 理子)
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 広島が16日の西武戦で2-0の完封勝ち。床田の今季初の完封劇などで、天国の北別府さんへ勝利を届けた。

 抜群の制球力で広島の黄金時代を支え、通算213勝を挙げた野球評論家の北別府学(きたべっぷ・まなぶ)さんが16日、65歳の若さでこの世を去った。沢村賞を2度獲得し、2012年には競技者表彰で野球殿堂入り。20年に自身のブログで成人T細胞白血病(ATL)を患っていることを公表して以降、懸命の闘病生活を送ってきたが、ついに力尽きた。

 16日に本拠地で西武戦を迎えた広島は、半旗を掲げて試合を行い、新井監督以下チームは喪章を着用して臨んだ。そんな一戦で5回に末包が先制本塁打。さらに続く堂林も追撃アーチと、2点を奪って快勝した。

 以下、試合後の堂林、末包のヒーローインタビューから。

【堂林】
 ―本塁打の狙いは。
 「きょうはまず、初めに、カープ球団OBの北別府さんが亡くなられました。こうやって、勝利を届けることができてよかったなと思います」(拍手)

 ―北別府さんから声を掛けられたこともあると思います。どんな思い出が。
 「球場に来られた時は、たくさん声を掛けて頂きましたし、すごくありがたいことばかりで、こうやって打つこともできて、喜んでくれていると思います」

 ―5回の攻撃を振り返って。
 「前の末包がすごい当たりの打球を打ちましたので、負けられないと思って打ちました」

 ―堂林選手らしい右中間への当たりだった。
 「末包の打球のイメージで、そのまま入りました」

 ―直前に円陣も組まれたが。
 「とにかく、甘い球を振っていこうということで、しっかり甘い球を前の打者・末包が打ったおかげで、僕にも甘い球が来ました。ありがとうございます」

 ※床田のインタビューを挟んで。
【末包】
 ―バックスクリーンへすごい当たりだった。
 「追い込まれていたので、次の堂林さんに何とかつなぐ、という気持ちで打ちました」

 ―2ストライクからの直球だが、力強いスイングだった。
 「いや…本当に、堂林さんにつなぐために、振ったら、ああなりました」

 ―手応えは十分だったのでは。
 「そうですね。まあ、堂林さんのために、またトコ(床田)さんのためにも何とか、つなごうと思いました」

 ―前日に続き、先発出場。
 「やるしかないと思っていた。まだ3日間ぐらいです。結果が出てよかったですが、まだまだ、これからだなと思います」

 ―右の長距離砲はファンも求めている。
 「僕の師匠には堂林さんと鈴木誠也さんがいるので、負けないように頑張りたいと思います」

【堂林】
 ―最後に代表して、ファンへ。
 「何とか、明日、明後日勝ち切って、良い形で交流戦を終えられるように、まず2つ取れるように頑張ります。応援よろしくお願いします」

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