頼れる男が帰ってきた 阪神・糸原必死のV撃 「何としてもランナーを還したい」粘って復帰後初打点

[ 2021年6月23日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2ー1中日 ( 2021年6月22日    バンテリンD )

<中・神(9)>2回1死二塁、糸原は先制の右前適時打を放つ(投手・大野雄)(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・糸原の復帰後初打点が、連敗を止める貴重な勝利打点となった。0―0の2回1死一、二塁の第1打席。持ち前の粘りでフルカウントとし、鮮やかなランエンドヒットで一、二塁間を破った。

 「打ったのはフォーク。前の2人がいい形でつないでくれましたし、先制の場面だったんで、何としてもランナーを還したいと思っていました。相手もいい投手なんで、先に点を取ることができて良かったです」

 竜のエース・大野雄の前に、初回は3者凡退。そのままスイスイ行かれると厳しい展開が予想される中、早い回にダメージを与えた。このチャンスは、1死から5番・佐藤輝の左中間二塁打とサンズの四球でつくったもの。適時打は、走者が走っていなければ生還は難しい当たりだった。勝負強く状況に応じた打撃ができる糸原が、7番にいる打線の強みが出た先制劇だった。

 下肢のコンディション不良で5月19日に登録抹消された。その後は2軍戦に出場しながら、慎重に調整。今月11日の楽天戦から1軍に戻って来ていた。合流時には「離脱してしまい、チームに迷惑をかけてしまったので、今日からまたチームの勝利のためにガムシャラにプレーしていきたい」と、巻き返しを誓っていた矢野監督指名の“名誉キャプテン”。復帰後7試合目での初打点を、値千金の場面でマークした。

 対大野雄は通算対戦打率・286。17~19年までの3年間で12打数2安打と苦手としていたが、昨年、今年は計16打数6安打の打率・375だ。今後もエース撃ちに期待ができそうだ。(山添 晴治)

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