明大38年ぶり日本一へ カギを握るのは首位打者・添田のバット

[ 2019年6月7日 11:55 ]

初の首位打者を獲得した明大・添田真海内野手
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 第68回全日本大学野球選手権大会は10日に開幕(神宮、東京ドーム)する。38年ぶり6度目の優勝を狙う明大は2回戦から登場。上武大(関甲新学生連盟)―福井工大(北陸大学野球連盟)の勝者と11日に対戦する。

 今季10勝1敗1分の完全優勝を果たしたが、圧倒して勝った試合は1試合もない。野手は初レギュラーばかりで不安の大きい中、1番を任された添田真海(まなみ、4年=作新学院)が打率・400で初の首位打者を獲得。四死球も11個獲得してチームを波に乗せた。

 左打席から巧みなバットコントロールで左右に打ち分け、最後の試合となった法大3回戦では3打数3安打。「全部ヒットにできると感じるほど調子がよかった」と振り返った。リーグの中で100打数を超え3割をマークしているのはたった4人。そのうち3人が早大で加藤雅樹(4年=早実)が・313、福岡高輝(同=川越東)が・307、滝沢虎太朗(3年=山梨学院)が・312。100安打を達成(現在102)した慶大・柳町達(4年=慶応)ですら・299。それだけに添田の・376は出色の数字だ。

 2年生からリーグ戦に出場しているが規定打席に到達したのは今季が初めて。チーム事情で左翼、二塁、遊撃とユーティリティー的に使われながら、打率はしっかり稼いできた。中学時代、下野リトルシニアに所属した際、福生シニアにいた加藤とも対戦。その加藤が「中学時代、関東で一番有名なバッターは添田だった」というほど、当時から打撃センスはピカ一だったという。

 3年前、柳裕也(現中日)を擁し出場した大会は初戦で関西国際大にタイブレークの末に敗れた。当時はスタンドで観戦していたが全国大会の怖さは見てわかっている。「ボクの後ろに丸山がいて、ボクが2番打者でもいいんだけど、2人で塁に出てかき回したい。相手は全チーム強いのバットで勝利に貢献したい」と気を引き締める。2番の丸山和郁(2年=前橋育英)はリーグ14安打中、内野安打が8本という足自慢。バントよし、打ってよしと添田・丸山コンビは相手には脅威となる。

 38年前の優勝は、現阪神二軍監督の平田勝男主将時代に勝ったという遠い昔。リーグ戦最終日の3日夜、東京・府中市の寮でささやかな祝勝会が行われ、その席で善波達也監督は「全員で日本一を目指して頑張っていこう」とナインに訴えた。

 首位打者という勲章を手にした添田。「常に目標は打率5割」というヒットマンが、初の全日本という舞台でイノシシ軍団を引っ張っていく。

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2019年6月7日のニュース