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【鰻谷通信コラ厶】『無念』横綱・日馬富士引退

11月30日スポニチ大阪版1面
Photo By スポニチ

 紅葉の季節も終わり、気がつけば暦は12月。2017年も余すところ、あとひと月になりました。ちまたにはクリスマスツリーが立ち並び、真っ赤なポインセチアが至る所にあふれています。やがてジングルベルが鳴り響き、激動の1年が暮れていきます。世間では今年もいろいろありましたが、良い年であったかどうかは人それぞれ。まだひと月残ってはいますが、各人共通にやってくる2018年に思いをはせましょう。

 本来なら「白鵬金字塔。前人未踏40回目の幕内優勝」の見出しが新聞各紙に踊る大相撲九州場所でしたが、この快挙も日馬富士の暴行事件ですっかりかすんでしまいました。横綱・日馬富士は11月29日、日本相撲協会に引退届を提出、その日のうちに記者会見を開きました。冒頭、涙ながらに同席した師匠・伊勢ケ浜親方とともに、20秒にわたって深々と頭を下げました。改めて貴ノ岩への暴行を認め「横綱の品位を汚し、申し訳ない」「やってはならないことをやってしまった」「大相撲ファン、日本相撲協会、親方、女将さんにおわびします」と最大限の陳謝をしました。その後の容赦ない報道陣の質問にも、一言一句をかみしめるように真摯(し)に対応。事の重大さは理解した上で、その態度に潔さを感じたのは私だけではなかったと思います。

 16歳の少年が単身モンゴルから来日、厳しい大相撲の世界に飛び込んだのは2000年のことでした。翌年1月に安馬の四股名で初土俵を踏みました。80キロの軽量をものともせず、3月場所では7戦全勝で早くも序ノ口優勝。その後も強じんな足腰と持ち前のスピードで順調に出世しました。鋭い立ち合いで一気に寄り切る、倍ほどもある大きな相手をぶん投げる豪快な取り口は大相撲のだいご味を存分に堪能させてくれました。2008年11月場所の相撲内容が評価されて大関に昇進。12年の7月場所と9月場所では二場所連続で全勝優勝し、場所後の横綱審議会で満場一致で横綱に推挙されました。大関昇進を決めた九州場所、そして横綱として初めて土俵に上がった九州場所。奇しくもその九州場所で角界を去ることになってしまったのは、本人にとっても断腸の思いだったに違いありません。

 警察の捜査は継続中で、日本相撲協会危機管理委員会の被害者・貴ノ岩への聴取も現在なされていません。まだまだ真実は闇の中ですが、何よりも大相撲を愛するファンのために、一刻も早く真相を究明し、平穏を取り戻してもらいたいものです。日馬富士の引退で幕引きを図るのではなく、徹底的な究明を行い、今後このような不祥事が絶対に起こらないよう、角界の抜本的な浄化対策を講じてもらいたいものです。(スポニチプラザ大阪総支配人・厨子雄二)

[ 2017年12月1日 05:30 ]

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