羽生結弦が試合会場で122日ぶり滑走、因縁の4回転ループも決めた

[ 2019年3月19日 11:38 ]

<世界フィギュア公式練習>公式練習に臨む羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケート世界選手権(20日開幕、さいたまスーパーアリーナ)の公式練習が19日に行われ、男子で五輪連覇の羽生結弦(ANA)が午前11時から本番会場で汗を流した。

 昨年11月17日、GPシリーズ・ロシア杯フリー当日の公式練習で右足首を痛め、フリーは何とか滑りきって優勝したものの、GPファイナルと全日本選手権を欠場。試合会場で滑走するのは122日ぶりとなった。

 羽生がリンクサイドに姿を見せると、会場を埋めたファンから大声援が上がった。ショートプログラム(SP)の「秋によせて」を流しての滑走では冒頭に4回転サルコーを鮮やかに成功。続くトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も軽やかに決めたが、演技終盤のトーループでミスが出た。曲が終わった後は、負傷の原因となった因縁の4回転ループも3度クリーンに着氷。4回転トーループからのトリプルアクセルもきっちり決めた。

 負傷後は年明けに氷上練習を再開し、18日に拠点のカナダ・トロントから帰国。右足首の状態を問われると「大丈夫です」と言い切り、今大会に向けて「頑張ります」と笑顔で気合を入れていた。

 さいたまスーパーアリーナで開催された14年世界選手権では同年のソチ五輪に続いて金メダルを獲得。昨季は右足首を痛めてファイナル、全日本に出場できなかったが、平昌五輪では見事な復活劇で66年ぶり連覇の偉業を達成した。かつて「逆境は嫌いじゃない」と口にしたことがある王者が、2年ぶり3度目の頂点へ不安を一掃した。女子SPは20日、男子SPは21日、女子フリーは22日、男子フリーは23日に行われる。

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