細田采花がアクセル2発「このためにやってきた」紀平と同門の遅咲き23歳が泣いた

[ 2018年12月23日 20:08 ]

フィギュアスケート全日本選手権第3日 ( 2018年12月23日    大阪・東和薬品楽旅ドーム )

トリプルアクセルを2回決めた細田は思わず涙する(撮影・小海途 良幹)
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 女子フリーで細田采花(関大)がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2度決めて124・33点をマークし、SP10位の61・41点と合わせ自己ベストの合計185・74点とした。

 演技を終えると、歓喜のあまり両手で顔を覆った。指の隙間からのぞく視界が、涙でぼやける。細田は冒頭にトリプルアクセル―2回転トーループを決めると、次に単発の大技に成功。最後までノーミスで滑りきり、「嬉しいのひと言。このためにやってきた。自分が一番ビックリしている。いいクリスマスを迎えられる」と満足感に浸った。

 宮原知子や紀平梨花と同じく浜田美栄コーチに師事する23歳。本来なら立っていない舞台で、完璧なジャンプを見せつけた。16年の全日本選手権を最後に引退の予定だったが、紀平に誘われてトリプルアクセルの練習を始めると17年2月に初成功。運命を変える着氷だった。

 休学して現役を続けたものの、17年の全日本ではフリーに進めず大技にトライできなかった。今季も勝負のリンクに立ち続け、近畿選手権、西日本選手権、そして国内最高峰の今大会でも好ジャンプを披露。今後については「家族、先生と相談したい」と言う。現役続行か、引退か。どちらの道を歩んでも、細田が残した鮮烈な印象は永遠に色あせない。

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