早実が82季ぶり“花園”へ 歴代最長ブランク出場記録を更新 高校ラグビー

[ 2018年11月11日 16:11 ]

第98回全国高校ラグビー大会東京都予選決勝 ( 2018年11月11日    秩父宮 )

82季ぶりの全国出場を決め、笑顔の早実フィフティーン。最前列中央が相良主将
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 第1地区は早実が国学院久我山を43―19で下し、1936年度以来、実に82季ぶり6度目の出場を決めた。82季ぶりは16年度大会の山口(山口)の64季を抜き、歴代最長ブランク出場記録の大幅更新となった。

 早実は前半6分、ゴール前スクラムでWTB今駒(3年)がハーフ役となってボールを入れると、自ら左サイドを突いて先制トライ。同13分に追い付かれたものの、その8分後にCTB植野(3年)のトライで再び勝ち越し。前半終了間際にはFB小泉(3年)のPGで3点を追加し、17―7で折り返した。

 後半はキックオフから自陣奥深くまで攻め込まれたものの、小泉が起死回生のインターセプトからゴール前まで約80メートルを独走。最後はWTB三浦(1年)のトライでリードを広げた。再び1トライ1ゴールを返された直後の同10分には、No・8相良主将(3年)がスクラムサイドを一気に突破し、相手の戦意を大きく削ぐチーム5トライ目。その後はさらに2トライを追加する完璧な試合運びで快勝した。

 大谷寛ヘッドコーチは「想定通りのゲームプランで、それ以上のことを選手たちがやってくれた。ディフェンスをしっかり整備できた」と会心の笑みを浮かべた。国学院久我山には新チームとなった後、1月に21―64、5月に21―41と完敗。まず失点を減らすことにフォーカスし、ここ2カ月は選手が中心となって相手の攻撃パターンを事細かく研究。小泉も「(バックスの)選手の立ち位置で、何をしてくるか全部分かっていた」と効果を実感したほど。高校日本代表候補2人を擁する相手の強力バックスのトライを1つに抑えたことが勝因となった。

 前回出場した1936年度は全試合が年明け37年1月に行われ、会場は兵庫県西宮市の甲子園南運動場だった。まだ“花園”でもなかった時代以来の全国舞台に、大竹ヘッドコーチは「初出場みたいなものです」とニッコリ。父の南海夫氏が早大監督を務める相良主将も「1年、2年と(都大会)決勝で負けたのでうれしい」と話した。

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