旧貴乃花部屋の力士が始動 千賀ノ浦親方、元貴親方の指導法にびっくり「申し合いは初めて」

[ 2018年10月3日 13:52 ]

<千賀ノ浦部屋朝稽古>千賀ノ浦親方(左端)を前に朝稽古で汗を流す貴公俊(右から2人目)。右端は舛東欧(撮影・郡司 修)
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 大相撲の元貴乃花親方が1日付で日本相撲協会を退職したことに伴い、受け入れ先の千賀ノ浦部屋に引っ越した旧貴乃花部屋の力士が3日、新たな拠点で初稽古。十両・貴源治の双子の兄、幕下・貴公俊は新たな師匠から名前を間違えられるひと幕もあり、ほどよい緊張感の中で新生・千賀ノ浦部屋はスタートを切った。

 「賢(さとし)もやってみようか」

 上がり座敷から貴公俊に指示を出した千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)だったが、本人はすぐに「剛(つよし)です」と苦笑いしながら間違いを訂正。「朝、お会いした時は剛って言ってくれたんですけどね」と笑った。

 今度は驚きの事実が発覚する。「正樹もやってみようか」と序ノ口・貴正樹に相撲を取るよう指示を出すと、旧貴乃花部屋の力士らが「師匠(元横綱・貴乃花)がぶつかり(稽古)しかさせていなかったです。(相撲を取る)申し合いは初めてです」とフォロー。今年夏場所に序ノ口デビューしているだけに、周囲はびっくり仰天。師匠も腰を上げて「本当に?」と驚がくすると稽古場に笑みがこぼれた。

 困惑しながらも申し合い稽古デビューした貴正樹。師匠は「正樹はそういう押し相撲だな」とうなずきながら視線を送り、「楽しみですよ。初めてであれだけ相撲を取れるんだから」と期待を膨らませた。

 稽古を終えた貴公俊は「少しずつ馴染んできた。みんな優しいのでやりやすいです」と充実感を見せた。旧貴乃花部屋時代は稽古時間は早かったため、午前5時前に起床することもあったが、千賀ノ浦部屋は7時起きでも十分、稽古開始に間に合うという。元貴乃花親方の教えで、これまでテーピングを使用してこなかったが、そこも千賀ノ浦部屋は違う。将来が期待されるホープは「(貴乃花)親方の教えを土俵の上で出せればいいなと思います」とこれからも“貴魂”を守り続ける考えだ。

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