ドラフト全体トップ指名のメイフィールドがNFLでデビュー ブラウンズを635日ぶりの勝利に導く

[ 2018年9月21日 13:44 ]

チームを勝利に導いたブラウンズのメイフィールド(AP)
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 全米大学フットボールの年間最優秀選手に与えられるハイズマン賞を昨年に受賞し、NFLドラフトの全体トップでブラウンズに指名されたオクラホマ大出身のQBベイカー・メイフィールド(23)が20日、地元クリーブランドでのジェッツ戦で、先発QBタイロッド・テイラー(29)の負傷退場というハプニングのあと、第2Q残り1分42秒からフィールドに登場。昨季16戦全敗だったチームは0―14から試合をひっくり返して21―17(前半3―14)で勝利を収め、2016年12月24日のチャージャーズ戦(20―17)以来、635日ぶりに白星を挙げた。

 ブラウンズは9日の開幕戦でスティーラーズと引き分けたが、試合に勝ったのは20試合ぶり。第3週を終えた時点での今季成績は1勝1敗1分けとなった。

 3度のサックを浴びたテイラーは頭部を負傷してロッカールームに下がったが、それに至るまでのパス成功は14回中4回のみ。パスで獲得したのは19ヤードにとどまっていた。

 しかし昨季オクラホマ大で70・5%のパス成功率をマークしていたメイフィールドは最初から3回連続でパスを成功。6万7000人の地元ファンが大声援を送る中で次第にチームはリズムを取り戻し、第3Q残り42秒にはRBカルロス・ハイド(28)が残り1ヤードを突破してエンドゾーンに飛び込みスコアを12―14とした。

 ここでブラウンズは2点コンバージョンを狙ったが失敗。しかし相手の反則でやり直しとなり、2度目のトライではダイレクトスナップを受けたハイドがロールアウトしてきたWRジャービス・ランドリー(25)にハンドオフし、そのランドリーがエンドゾーンにいたメイフィールドにパスを通して同点となる“2点”をもぎとった。

 第4QにFGを決められて3点をリードされたが、ここでもメイフィールドが冷静にオフェンスを展開。自陣25ヤード地点から5回のパスを通して敵陣に攻め入り、残り2分4秒、ハイドが再び1ヤードを突破して逆転のTDを奪った。

 メイフィールドはNFLデビュー戦となったこの日、23回のパスを投げて17回を成功させて201ヤードを獲得。TDパスこそなかったが、抜群のパスさばきでチームを勝利に導いた。1メートル85とNFLでは小柄な司令塔でドラフト前の評価はまちまちだったが、デビュー戦ではハイズマン賞受賞者としての底力を発揮した形。次週(30日)は敵地でレイダースと対戦するが、ヒュー・ジャクソン監督(52)がどちらのQBを起用するのかが注目されるところだ。

 敗れたジェッツは1勝2敗。ドラフト全体3番目に指名された新人QBサム・ダーノルド(21)のパス成功は31回中15回(獲得169ヤード)で、レーティングはメイフィールドの100・1に対してわずか38・3だった。

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