羽生 パレードに10万8000人!「自分にしか味わえない光景 金メダルの重み感じた」

[ 2018年4月23日 05:30 ]

パレードの最中、笑顔で手を振る羽生結弦(撮影・長久保 豊)
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 平昌五輪のフィギュアスケート男子で66年ぶりの2連覇を達成した羽生結弦(23=ANA)の祝賀パレードが22日、故郷の宮城県仙台市で行われた。沿道に集まった観客は4年前の9万2000人を上回る10万8000人。右足首のケガを乗り越えて金メダルを獲得した平昌五輪から約2カ月、杜の都は再び羽生フィーバーに沸いた。

 羽生が乗ったパレードカーはマーチングバンドが奏でるフリー曲「SEIMEI」に合わせて、ゆっくりと進んだ。4年前より220メートル延びた1・1キロの沿道には10万8000人の大観衆。金メダルを首にかけた羽生は約40分間、道路の両側に笑顔を向けて手を振り、「ありがとうございます」を繰り返した。

 大勢のファンから祝福を受けた五輪王者は「地元だからこその光景、自分にしか味わえない光景でした。金メダルの重みを感じました。今回は皆さんの期待を受け止めきれた」と喜びをかみしめた。

 五輪閉幕から2カ月近くがたつが、まだ興奮は冷めていない。観客数は前回を1万2000人上回り、場所取りの徹夜組が出たほど。運営費に充てるために販売した記念グッズのラバーバンド(紫と水色の2種類セットで1000円)は1万セットが発売開始の21日に即日完売。8万枚用意したTシャツ(1枚2500円)は21日の時点で7万枚が売れた。市民からの寄付も約2000万円が集まった。パレードの模様はNHK総合が全国放送したほか、宮城の民放全4局が生中継した。

 羽生は今回、仙台市と宮城県それぞれに500万円を寄付した。前回の14年ソチでは日本オリンピック委員会(JOC)と日本スケート連盟の金メダルの報奨金各300万円を寄付したが、両団体とも今回増額しており、再びその全額を寄付に回した。「少しでも復興の一助になればと思います」。被災地の復興やスポーツ振興への気持ちは変わっていない。

 ケガの治療のため、3月の世界選手権は欠場したが、既に練習は再開している。来季も序盤のGPシリーズから参戦する予定だ。羽生がいることで、仙台や東北、そして日本が活気づく。その影響力、存在感はとてつもなく大きい。

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