高木姉妹 故郷の幕別町で凱旋パレード 報告会で美帆がヒップホップダンスを披露「踊りたかった」

[ 2018年4月23日 05:30 ]

オープンカーに乗って、笑顔の高木菜(左)と高木美
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 平昌五輪スピードスケート女子で金メダル3つを含む姉妹で5つのメダルを獲得した高木菜那(25=日本電産サンキョー)と妹・美帆(23=日体大助手)が22日、故郷の幕別町で凱旋パレードに参加した。町民ら約1万8000人が集結。オープンカーの2人はメダルを首から下げ、笑顔で歓声に応えた。特別町民栄誉賞が贈られた町民報告会では、高木美がヒップホップダンスを披露した。

姉が2つの金メダルなら妹は金、銀、銅の3つのメダル。超豪華な5つのメダルを提げた高木姉妹が、地元・幕別町で堂々の凱旋を果たした。「おめでとう」。約1万8000人が駆けつけた約1・2キロの沿道は、祝福の声に包まれた。

 高木菜は「皆さんのおかげで金メダルを獲れました」。美帆も「元気をいっぱいもらいました」。ともに感謝の言葉を口にした。

 その2人の要望で約400人の子供たちと直接触れ合う「ふれあいゾーン」が実現した。途中で2人はオープンカーを下車。ハイタッチで交流を深め、美帆は子供たちにメダルを直接触らせた。帯広南商の恩師・東出俊一さんはその光景に「子供たちは一生忘れない。メダルの重さを…」とうれしそうにつぶやいた。このアイデアの背景には“原点”がある。2人の兄・大輔さん(27)がスケートを始めたきっかけは、98年長野五輪で金メダルを獲得した清水宏保氏の活躍と帯広での凱旋パレードに感動したこと。その流れが、姉妹にも受け継がれた。

 町民報告会も“らしさ”があふれた。特別町民栄誉賞が授与され、イベントでは美帆がかつて習っていたヒップホップダンスを披露。「2時間みっちり練習した。(ダンスは)自分を表現できる最高のスポーツ。緊張と恥ずかしさはあったけど踊りたかった」とうれしそうに語った。

 平昌五輪で頂点を極めた姉妹が、それぞれの思いを口にした。高木菜は「追われる立場よりもチャレンジャーでいたい」。美帆は「子供たちにとって、かっこいい存在でいたい」と続けた。果てしない大空と広い大地で育った姉妹は故郷に大きな恩返しを果たした。

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2018年4月23日のニュース