相撲協会・尾車事業部長 人命尊重明言、大量の塩は女性が土俵に上がったためではないと強調

[ 2018年4月5日 19:25 ]

相撲協会・尾車事業部長
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 4日に京都府舞鶴市で行われた大相撲春巡業の土俵上でのあいさつの途中に多々見良三市長(67)が倒れた際、救命処置を施した女性に、土俵から下りるよう場内放送があった問題で5日、日本相撲協会で尾車事業部長(60=元大関・琴風)が報道陣に対応した。

 巡業を担当した松ケ根親方(43=元幕内・玉力道)から報告を受けた尾車事業部長は行司のアナウンスについて「(観客席の声に)あわてて反応してしまった」と経緯を説明し、幕下や三段目が担当している巡業の放送体制を変える必要があると言及。“女人禁制”の伝統には「人命より大事なものはこの世に存在しない。女性が土俵に上がってはいけないという話とは違う次元の話」と明言した。

 また、市長の搬送後に大量の塩がまかれたことに対し、一部で報道のあったような女性が土俵に上がったことが理由ではないと強調。「本場所でも稽古場でもアクシデントがあったときに連鎖を防ぐために塩をまいている。女性だから、というのは強く否定したい」と続けた。

 4日夜に協会を通じコメントした八角理事長(54=元横綱・北勝海)の思いにも触れ「理事長は“可能なタイミングで市長のお見舞いに行かせていただきたいという思い」とコメント。救命処置をした女性はともに看護師であることも明かし、八角理事長が直接、感謝と不適切なアナウンスのおわびをしたい意向と話していた。

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2018年4月5日のニュース